Project/Area Number |
03151042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
早津 彦哉 岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊川 清見 東京薬科大学, 教授 (90120146)
大西 克成 徳島大学, 医学部, 教授 (10037400)
山添 康 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00112699)
長尾 美奈子 国立がんセンター, 研究所, 部長 (40100151)
根岸 和雄 岡山大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70116490)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
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Keywords | 発がんイニシエ-タ- / クロロフィル / DNA組換え / 太陽性 / p53遺伝子 / スルホトランスフェラ-ゼ / 胆道がん / カ-ボンラジカル |
Research Abstract |
最近、ヒト発がんの原因が環境因子による突然変異である例が、アフラトキシンB_1誘発肝がんや紫外線誘発皮膚がんにおけるp53遺伝子の変異で示されている。これらの発見にはイニシエ-タ-の変異誘発機構のin vitroでの研究が重要な役割を果たしている.一方、がん予防の観点からは、イニシエ-タ-作用阻害因子を見出し、その機構を明らかにすることが重要である。この両者について各班員が、各々独自の手段を用いて研究を行い、興味ある成果を出している. 早津彦哉は、イニシエ-タ-としてのTrpーPー2の作用とその阻害について研究した。TrpーPー2は培養細胞に対してS9存在下で突然変異を起すがS9なしでも小核形成をひき起こすことを見出した。またクロロフィルとその種々の誘導体がTrpーPー2の遺伝子毒性を阻害し、その機構は複合体形成と、ある場合には化学分解を伴うTrpーPー2捕捉作用に由来することを明らかにした。また緑茶成分エピガロカテキンガレ-トは亜硝酸を捕捉しニトロサミン生成反応を強く阻害することを示した。池田日出男は、動物細胞由来の無細胞DNA組換えの新しい系を開発した.根岸和雄は、太陽光によるM13mp2ファ-ジの変異を研究し、主にGからCへのトランスバ-ジョンが起きることを明らかにした。長尾美奈子は、IQで誘発したラットのジンバ-ル腺腫のp53遺伝子の変異位置を特定し、Gの変異が主として起っていることを見出した。山添康は、ヒト肝のスルホトランスフェラ-ゼが複数存在すること、そのうちの特定の種によって、GluーPー1(NHOH)の硫酸エステル化が起ることを明らかにした。大西克成は、ヒト膵管胆道合流異常症での胆道発がんのイニシエ-ションについて調べ、膵液による脱抱合反応が重要であることを見出した。菊川清見は、フェノ-ル性医薬品から亜硝酸との反応で生じるジアゾキノン体がDNAを損傷する機構を調べ、カ-ボンラジカルが原因であることを示した。
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