オンコジ-ンタンパク質との融合化によるホメオドメインタンパク質の標的遺伝子の探索
Project/Area Number |
03152009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒岩 厚 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (20134611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 洋 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (10211939)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | ホメオボックス遺伝子 / ホメオドメインタンパク質 / 転写因子 / オンコジ-ン / 標的遺伝子 / 形態形成 |
Research Abstract |
我々は、ニワトリのホメオボックス遺伝子の中で、Choxー1クラスタ-のデフォルムドタイプのホメオドメインを持つChoxー1.4遺伝子の標的遺伝子の探索を行っている。人工的なモデル標的配列を用いた実験では、Choxー1.4タンパク質はこの配列には結合するが、転写の活性化を引き起こさない事がわかっている。目的は、人為的にこのタンパク質を転写活性化因子に転換し、細胞に導入した時新たに誘導される転写産物の分離同定により標的遺伝子の同定を行うものである。Choxー1.4タンパク質のDNA結合活性を担うホメオドメインの上流部分をcーJun,cーmycの転写活性化ドメインに置換、あるいはホメオドメインの下流にVP16の転写活性化ドメインの導入し遺伝子の改変を行った。ニワトリ肝臓由来の株細胞LMHにおいては、いづれもが強い転写の活性化因子として機能する事がわかった。改変を行ったホメオドメインタンパク質は、転写活性化因子として機能し得る事がわかった。しかし一次培養系のニワトリ胚繊維芽細胞では、導入遺伝子からのタンパク質は産生されるもののどれも転写の活性化は引き起こさなかった。胚繊維芽細胞では、他のホメオドメインの転写活性化ドメインをChoxー1.4タンパク質と融合させる事により転写促進因子へと転換できた。東大医科研の伊庭氏との共同研究で、胚繊維芽細胞にウィルスベクタ-を用いChoxー1.4そのものを導入した。この場合トランスフォ-ムは起こさないが、明らかにChoxー1.4を持たないウィルスを感染させた時にはみられないような形態の変化が誘起された。人工的な標的配列を用いた場合には観察されないような作用が、胚繊維芽細胞に引き起こされたものと考えられる。今後は、改変した遺伝子を胚繊維芽細胞に安定に組み込んだり、ウィルスを用いて遺伝子を導入し、対照群とのディファレンシャルスクリ-ニンにより標的遺伝子の分離を試みる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)