Project/Area Number |
03152010
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 勝男 東北大学, 歯学部, 教授 (00005018)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花海 清 東北大学, 歯学部, 助手 (50005063)
力石 秀実 東北大学, 歯学部, 助手 (70091767)
清水 義信 東北大学, 歯学部, 助教授 (20005078)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
|
Keywords | 臓器特異的転移 / サイトカイン / 接着分子 |
Research Abstract |
多数のマウス腫瘍細胞の皮下接種後の転移臓器と腫瘍細胞に発現されるサイトカインmRNA種を比較、検討した結果、それぞれの腫瘍細胞が特定の臓器への転移性を示すこと、また、転移臓器ごとに腫瘍細胞に特定のサイトカインが発現されていることが観察された。すなわち、肺転移型腫瘍(3LLーSA,X5563,MH134,MM48,NRーS1,AC755の各腫瘍)は等しくGMーCSF遺伝子を発現し、肝転移型腫瘍(RL♂1,P815,L5178Y)ではILー6,ILー1遺伝子の強い発現がみられた。さらに、腫瘍接種後、GMーCSFあるいはILー6に対する特異抗体を連日投与することにより、それぞれ肺転移あるいは肝転移が著明に抑制されたことは、それぞれのサイトカイン産生能が臓器特異的転移に重要であることを示す。一方、肺および肺転移性を示さない腫瘍細胞(MethA,B16)にGMーCSF遺伝子を導入した形質転換細胞をすでに作製し、現在、これらの遺伝子導入細胞をマウスに接種し、転移性を検討中である。また、GMーCSF高産生性で高肺転移性を示す3LLーSA細胞にGMーCSFのアンチセンスDNAを導入し、GMーCSF非産生細胞の作製も進行中である。 臓器特異的転移機構におけるサイトカインの役割についてはそれぞれのサイトカインの各臓器における親和性に基づいた、抑制性マクロファ-ジの誘導(GMーCSFは肺胞マクロファ-ジを特異的に誘導する)やNK活性の抑制などが示された。また、腫瘍細胞に発現される接種因子(肺転移型腫瘍細胞はCD44を共通に保有し、肝転移型腫瘍細胞はLFAー1,ICAMー1を共通に発現している)と特定臓器でのそのリガンドとの接着に対するサイトカインの役割についての研究が進行中である。例えば、GMーCSF産生腫瘍接種により肺組織にCD44に対するリガンドとして知られるヒアルロン酸の誘導が起こり、腫瘍細胞の転移臓器での接着、増殖にサイトカインが関わっている可能性が示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)