rasタンパク質によるホスファチジルコリン代謝の調節
Project/Area Number |
03152021
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山下 哲 群馬大学, 医学部, 教授 (50025623)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 博之 群馬大学, 医学部, 助手
保坂 公平 群馬大学, 医学部, 講師 (70108992)
内田 勉 群馬大学, 医学部, 助手 (00160276)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
|
Keywords | ras / ホスファチジルコリン代謝 / コリンキナ-ゼ / ホスホリパ-ゼC / 酵素精製 / cDNA |
Research Abstract |
rasによるホスファチジルコリン代謝の活性化の分子機構を明らかにするため主なタ-ゲットであるコリンキナ-ゼとホスファチジルコリンホスホリパ-ゼC(PCーPLC)についてつぎの研究を行なった。 1.コリンキナ-ゼcDNAのクロ-ニングと発現調節:ラット肝臓からcDNAクロ-ニングを行なった。酵素は435アミノ酸残基からなる分子量49,737の蛋白質であった。cDNAを大腸菌で発現させ、抗体を作成した。脳の酵素とは免疫学的に区別されたので、クロ-ニングされたものをR型、脳のものをP型アイソザイムと名ずけた。ラットに3ーメチルコラントレン、四塩化炭素を投与するとR型アイソザイムが増加しP型は変化しなかった。ヒトのグリオブラスト-マcDNAライブラリ-から酵母コリンキナ-ゼ変異の相補によりR型cDNAを得た。ヒトコリンキナ-ゼは456アミノ酸残基からなり、分子量は52,065であった。 2.ホスファチジルコリンホスホリパ-ゼCの精製と性質:rasのもう一つのタ-ゲットであるのPCーPLCをラット肝臓100,000xg上清から約1,100倍精製し均一な標品を得た。収率は14%、分子量はSDS電気泳動で24Kであった。精製の過程で酵素から活性化因子が分離した。反応産物はホスホリルコリンと脂肪酸と同定されたので、上記活性化因子はDAGリパ-ゼであると予想し、活性測定を行なったところ予想どうり同活性が検出された。活性化因子の代わりにクモノスカビのリパ-ゼを加えても強い活性化が認められた。この結果はPCーPLCは反応産物DAGによって強い阻害を受け、それがリパ-ゼによって取り除かれ酵素が活性化されることを示されている。酵素の基質特異を調べたところ、PC、PEはいずれも良い基質となったが、PIはまったく分解されず、酵素はPC、PEに特異的であることが明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)