Project/Area Number |
03152053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 邦弘 名古屋大学, 理学部, 教授 (70116375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 賢児 名古屋大学, 理学部, 助手 (90232628)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | 酵母 / 癌抑制遺伝子 / 細胞周期 |
Research Abstract |
本研究では、癌抑制遺伝子の作用機構及び細胞周期制御との関係を明らかにする目的で、酵母をモデル系として、rasの抑制遺伝子Krevー1とrasの関係、G1ーサイクリン/CDC2キナ-ゼによる細胞周期G1/Sの制御機構について解析を行ない以下の成果を得た。 1.酵母のRSR1遺伝子は、動物細胞のrasに対する抑制遺伝子Krevー1とアミノ酸配列上相同性を示す。Krevー1を酵母で発現させた結果、RSR1の機能を回復させたことから、酵母RSR1はKrevー1と構造上及び機能的にも類似していることが明らかになった。そこで、RSR1の酵母RASに対する効果を検討した結果、RSR1も酵母RASのタ-ゲットであるアデニル酸シクラ-ゼと直接相互作用することが明らかになった。 2.細胞周期G1期からS期への移行にG1ーサイクリンとCDC2キナ-ゼが中心的役割を果していることが、さらにCDC2キナ-ゼが癌抑制遺伝子p53との結合や、RBのリン酸化を行なうなど、細胞増殖や癌化と深く関係することが明らかになってきた。そこで、G1ーサイクリン/CDC2キナ-ゼによる細胞周期の制御機構を明らかにするため、酵母のG1ーサイクリンの活性制御に関与する因子SGV1を遺伝的に同定した。SGV1はCDC2キナ-ゼ・ファミリ-に属する新しいプロテイン・キナ-ゼで、G1ーサイクリンの活性化に関与していることを明らかにした。 細胞周期の調節機構は酵母からヒトに至るまで保存されていることが明らかになってきた。そこで、酵母の細胞周期G1/Sを制御するヒト遺伝子を分離することにより、動物細胞における細胞周期G1/Sの制御に関与する因子の同定を行なった。その結果、CDC2キナ-ゼ・ファミリ-に属する新しい遺伝子ヒトCDK2の分離に成功した。さらに、CDK2が動物細胞において、G1/Sを制御していることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)