Project/Area Number |
03152088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
関 周司 岡山大学, 医学部, 教授 (50032884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 公祐 岡山大学, 医学部, 助手 (30222540)
渡辺 晰子 岡山大学, 医学部, 助手 (30093719)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
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Keywords | DNA修復酵素 / X線損傷DNA / APエンドヌクレア-ゼ / エキソヌクレア-ゼ / cDNAクロ-ニング / 除去修復酵素 / ヒト細胞 |
Research Abstract |
1.X線損傷等によって生じたDNAの一本鎖切断やapurinic/apyrimidinic(AP)sitesの修復開始に関与していると推定される修復酵素を、マウス腹水肉腫瘍細胞及びヒト培養細胞(HeLa細胞)から分離精製し、本酵素がAP endonuclease,3'ー5'exonuclese,DAS 3'repair diesterase,DNA3'ーphosphatase活性を示す分子量35、000の多機能DNA修復酵素(APEX nucleaseと命名)であることを明らかにした。2.マウス及びヒトの本酵素cDNAをcloningし、それらの塩基配列を決定し、タンパクの一次構造を推定した。その一次構造が当該酵素のものであることは、精製酵素から決定した部分アミノ酸配列と比較し確かめた。3.本酵素mRANは1.5kb一種類検出された。4.本cDNAのタンパクコ-ド領域をpUC18のlacZ promoterの下流に挿入して発現プラスミドを構築した。本プラスミドを大腸菌のBW2001株(ExoIII^-、EndoIV^-)及びBW9109株(ExoIII^-)細胞に導入し、形質転換細胞を得、本酵素活性を示すハイブリッドタンパクの発現を認めこれを精製した。またこの形質転換細胞は、AP sitesや3'プロック端DNA損傷を生じる薬剤methyl methaneーsulfonateやtertーbutyl hydroperoxide抵抗性で、発現タンパクがこれらDNA損傷修復に関与していることを示唆した。5.本APEX nucleaseは、酵素学的性状、生理機能、タンパクの一次構造等が大腸菌の主要なAP endonucleaseであるexonuclease IIIと類似しており、またStreptococcus pneumoniaeのexoAタンパクやDrosophilaのRrp1タンパクとも類似しており、これらと同族酵素と考えられた。6.今後は、(1)本酵素遺伝子(APX遺伝子)をcloningし、その構造解析、(2)染色体上の遺伝子座究明、(3)特異抗体作成、(4)生理機能の究明、(5)発がんや抗癌剤耐性獲得において本修復酵素の発現異常が関与する場合があるかどうかの検討等を行う予定で計画を進めている。
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