転移抑制と宿主免疫能賦活の相加作用を有する新抗腫瘍性生薬成分の探索
Project/Area Number |
03152127
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
山口 宣夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10106916)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 昌寿 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30150759)
越村 三郎 金沢医科大学, 医学部, 客員教授 (10019854)
藤川 孝三郎 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (20139786)
甲野 裕之 金沢医科大学, 医学部, 助手 (20221236)
太田 隆英 金沢医科大学, 医学部, 助手 (10152141)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
|
Keywords | syngenenic tumor / mouse / lymphoma / ELー4 / chemotherapy / BRM / herbal medicine / CTL |
Research Abstract |
山口・甲野らは、化学療法剤による副作用の軽減と宿主抗腫瘍免疫の賦活を指標として、補血作用を有する生薬を経口投与した。マウス同系リンパ腫の実験でILS値100%以上を示したのは、地黄、黄耆、それに蒼朮であった。又、抗腫瘍作用機作として原発部位の増殖抑制、転移抑制、それにCTL(Cytotoxic T lymphocyte)活性の上昇が認められ、宿主免疫能の賦活が主たる要因と考えられる成績を得た。 太田・藤川それに甲野らは、EL4細胞から低転移性の変異株を分離し、高転移株と細胞生活学的に比較した。細胞表面分化抗原に関しては、高転移株(EL4)と低転移株(EL4ーad)との間に質的な差は認められなかったが、CD2の発現レベルはEL4ーadで低く、PNA結合性及び、フィブロネクチン接着性は増加していた。一方、In vitro浸潤能や肝実質細胞との接着性は低転移性のEL4ーadで増加していた。以上からEL4とEL4ーadとの転移能の違いは、これら細胞の成熟度或は活性化stateの違いに起因する事が明らかと成った。 又、越村・清水らはマウス腫瘍に対して諸化学療法による治療を先行させ、OKー432等の免疫増強剤による治療を追加する事により良好な成績を得ている。 化学療法剤による副作用の軽減と、免疫能を調節するBRM製剤は既に数多く発表されているが、有効と判定される製剤は注射剤が多い。注射剤はアレルギ-誘発等の危険が伴うので、経口的な投与で且つ有効な製剤が望まれる。この様な観点から、抗腫瘍作用を発揮する上記の生薬群は臨床応用の可能性が高いと思われる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)