ヒトの正常及び前癌病変上皮細胞の培養系を用いた多段階発癌の解析
Project/Area Number |
03152134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
増井 徹 (財)癌研究会, 癌研究所・ウィルス腫瘍部, 研究員 (50150082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荷見 勝彦 (財)癌研究会, 癌研究所・婦人科腫瘍部, 部長 (70134608)
北川 知行 (財)癌研究会, 癌研究所, 副所長 (50085619)
谷上 信 (財)癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (60227212)
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Project Period (FY) |
1990 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ヒト上皮細胞 / 多段階発癌 / 大腸腺腫 / 培養系 / p53遺伝子 / 増殖因子 / オ-トクリン機構 |
Research Abstract |
我々はヒト上皮細胞の多段階発癌を研究するために2つの培養系を開発した。それらはヒト大腸腺腫由来の前癌病変上皮細胞系と正常ヒト子宮頸部上皮細胞の初代培養系である。 p53癌抑制遺伝子は大腸癌の発生に重要な役割をもつと考えられている。そこで、4系統の大腸腺腫培養株(FPCKー1、FPCKー2、FPCKー3、SPKー1)についてp53遺伝子についてRTーPCR法によってcDNAの配列に変異がみられるかを検索した。その結果、3系統の家族性大腸腺腫(FPCKシリ-ズ)については変異を観察することができなかった。しかし、早い時期から染色体異常が観察された非家族性大腸腺腫由来のSPKー1においては、コドン244の一番目のGがAへと変異を起こしている。その結果アミノ酸配列はGlyからSerへ変化する。この変異のパタ-ンは、これまで大腸癌で検出され、報告された主なp53遺伝子の変異と一致する。これらのことから、家族性大腸腺腫においてはp53の変異がなくても腺腫ができ、さらに培養系でも不死化することが明かとなった。 正常ヒト子宮頸部上皮細胞はEGFとTGFーαにより濃度依存性の増殖促進をうける。ノ-ザンブロット法により、細胞自身がTGFーαおよびその受容体を発現しており、さらに、そとからEGFやTGFーαを添加しなくてもEGF/TGFーα受容体のリガンドによる活性化を示すチロシンリン酸化が観察された。TGFーαを添加するとEGFを添加した場合と同じレベルの受容体のチロシンリン酸化が見られた。これらのことから、正常ヒト子宮頸部上皮細胞においては、TGFーαのオ-トクリン機構が基礎的な細胞増殖を制御していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)