浅海調査による中央構造線活断層系西部・別府地溝帯の地震特性評価
Project/Area Number |
03201114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島崎 邦彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (50012951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前杢 英明 広島大学, 文学部, 助手 (50222287)
中井 信之 名古屋大学, 理学部, 教授 (40022529)
岡村 真 高知大学, 理学部, 助教授 (10112385)
千田 昇 大分大学, 教育学部, 教授 (90111236)
宮武 隆 東京大学, 地震研究所, 助手 (60126183)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | 活断層 / 中央構造線 / 地震再来期間 |
Research Abstract |
中央構造線活断層系の四国西部セグメントを構成する松山沖で音波探査を実施した。海上位置の測定には航行用GPSを用いた。その結果、エショロン状の並走する断層分布が明かとなった。東部を小網沖北断層および小網沖南断層、西部を上灘沖北断層および上灘沖南断層と命名した。小網沖北断層および上灘沖北断層は直線状に伸び、音波探査断面図では横ずれ断層でしばしば認められる堆積構造を示し、右横ずれ成分が大きいと考えられる。他方、小網沖南断層および上灘沖南断層は円弧状に屈曲し、音波探査断面図で上下ずれ成分が大きい。 ほぼ東西方向に並走する上灘沖北断層と上灘沖南断層とに挟まれる帯状の地域は両側より低く、地溝状の海底地形を形成している。上灘沖北断層の北、地溝中央部、および上灘沖南断層の南の3箇所でピストンコアリングによる海底堆積物採取を行い、海底下7〜10mまでの連続コア試料を得た。コア試料は長さ10cmごと全量を篩いにかけ、粒径74〜210ミクロンの粗粒成分の構成比を求め、岩片(主に雲母や石英)、火山ガラス(アカホヤ)、および珪藻の成分比を対比に用いた。また、音波探査記録やコア試料の帯磁率も対比に使用した。微化石の年代測定にはタンデトロン加速器質量分析計を用いた。 断層を挟むコア試料の対比と年代測定とから、このセグメントでは約6200年前と約4000年前に大地震が発生したことが判明した。すなわち、このセグメントから発生する大地震は約2000年の再来期間を持つことがわかった。なお、約4000年前以降の活動については堆積速度が小さく不明である。その解明のため、この期間の堆積速度が大きい地点で再調査を予定している。これらの地震時の上下変位量は約3mであり、右横ずれを主とする断層である点と考え合わせると地震の規模は7.7〜8程度と推定される。別府湾でも同様の調査を行い、現在解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)