地震前駆電磁放射観測を応用した火山活動と噴火予知の研究
Project/Area Number |
03201123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
芳野 赳夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 功夫 名古屋大学, 理学部, 助教授 (60022670)
宮武 貞夫 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (10017444)
富沢 一郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50111696)
柴田 喬 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (80017417)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | 地震関連電磁放射 / 火山噴火 / 噴火予知 / 噴火関連電界変動 / 岩石破砕電磁放射 / 火砕流噴煙静電気放電 / 雲仙普賢岳 |
Research Abstract |
本研究は世界で初めて、誰も試みなかった電磁波動を用い火山噴火等の現象の解明と予知を試みるものである。今年度科研費採択決定直後の6月2日、観測装置を雲仙普賢岳火口の北東2.3kmの千々石活断層上の国見町田代原に設置し、周波数36・1525Hz東西磁界・南北電界、82kHzの東西・南北磁界を観測中で、測定は現用機の移設で開始し、後に本研究費の購入機器と交換して現在観測中である。6月3日に犠牲者を出した火砕流が発生、6月8日と9月15日に最大級の火砕流と噴火、6月12日に噴火があった。その他は火山性地震と小・中規模の火砕流が極めて多数発生し続けている。本研究により火砕流、噴火、噴火と火砕流の同時発生時に、それぞれ独特の電磁放射特性を示す放射を世界で初めて発見した。(1)火砕流のみの場合は火砕流の発生時間中82kHzに、噴煙粒子間の静電気放電による背景雑音レベルが観測された。これは火砕流時の典型と見てよい。(2)噴火のみの場合は噴火と同時に36・1525Hzの南北水平電界強度がみ約8分間それぞれ22dB・16dB上昇したが磁界変動は無い。82kHzは噴煙内の静電気放電波形を示した。(3)火砕流と噴火の在る場合は6月8日20時8分に82kHzが27dB上昇し最大規模の火砕流の発生を示し約5分後の20時12分から13分間噴火を示す典型的な36・1525Hz水平電界のレベル上昇が観測された。これは大規模な崩落により火口を覆う岩塊が外れ噴火した事を強く示唆している。(4)噴火直後から数10分間約4分50秒間隔で、36・1525Hzの電界デ-タに大気重力波が電離層下部に到達する時間に等しい周期的な放射変動が観測されるが、原因解明は今後の研究をまたねば成らない。これらの新発見に基づき火山性地震と放射、火砕流の発生、噴火の発生予知について研究を続行中で、研究成果の今後の災害科学への寄与は極めて大きい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)