Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Research Abstract |
鳥海火山と寒風火山については,昨年度と今年度の研究成果で,マグマの噴出レ-トを見積ることができ,今後の噴火リスクを見積ることが可能なレベルに達した。 青麻火山の一部の火砕流中には成層構造が認められ,下部には軽石が上部にはスコリアのある典型的なzoned eruptionのスィ-ケンスを観察することができた。この様な成層構造は火砕流の噴出メカニズムを考える上で重要なことである。 肘折カルデラの地質調査を行うと共に,火砕流のTL年代測定を行った。その結果,1)溶岩円頂丘の形成とステ-ジIの活動,2)礫層の堆積,3)水蒸気爆発による溶岩円頂丘の破壊とステ-ジ2の活動,4)火道の拡大に伴う火砕流の噴出(ステ-ジ3)の火山活動史を編むことができた。ステ-ジ3の年代は9.12〜9.98kaであった。) 八幡平〜玉川温泉地域では,空中写真の解読によって斜面災害の実態を把握し,地質調査を行った。空中写真判読で斜面災害と判定された地域の多くが溶岩と溶岩との境界,あるいは溶岩と基盤との境界付近が斜面災害として誤読されていることが明らかとなった。空中写真判定と地質調査との結果が一致した地区については,変質鉱物の半定量を行い,度質鉱物によるアイソグラッドを求めた。その結果,モンモリロナイトの含有量が斜面災害の場所や規模を規制することが明らかとなり,この結論は新第三紀層地すべり地域の結果とも一致する。
|