特殊イオンセンサ-による火口湖底噴火予知システムの構築
Project/Area Number |
03201209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高野 穆一郎 東京大学, 教養学部, 助教授 (90012426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綿秡 邦彦 東京大学, 教養学部, 教授 (70012333)
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Project Period (FY) |
1990 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1991: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ポリチオン酸イオン / 硫化水素 / イオン選択性電極 / 火山 / 火口湖 / 自動測定 / 噴火予知 |
Research Abstract |
湖底噴火予知システムの構築目標として 1)硝酸イオン電極による溶存ポリチオン酸イオンのモニタリング 2)硫化水素ガス電極による溶存硫化水素のモニタリング のための全自動現場測定システムを作ることとした。1)の目標については、システム全体が稼動する段階に達し、郡馬県草津白根火山湯釜火口湖の岸にこのシステムを設置して実地観測を行った。自動車用バッテリ-による駆動期間である2カ月のうち、1カ月について観測デ-タを数回取ってその内容を検討した。イオンセンサ-としては市販の硝酸イオン電極および大阪工業試験所で試作された漆膜硝酸イオン電極を用いた。両イオン電極ともに感度、応答性能ともに充分目的に沿う性能を持つことが認められたが、酸性溶液による耐性が少ない点が大きな短所であることがわかった。このため湖水のポンプ吸み上げによる電極の試水浸漬時間の短縮を試みた。一応の作動と安定化を達成できたが、この方式では厳冬期には配水管の凍結を避けることが困難である。現在は電極の耐酸性の向上について研究を続けている。その方法として電極と試水をイオン交換膜で区切る技術の開発を行っている。 2)の目標は市販の硫化水素ガス電極を強酸性湖水中の硫化水素検出用に改良しようというものである。この電極は元来空気中の硫化水素検出用として作られたものであるため、溶液に対しては出力電位の安定度が小さく、かつ内部液の寿命も短くなった。そこで内部液をクエン酸一クエン酸ナトリウム緩衝液に代えて見たところ、電位の安定性,測定濃度範囲の拡大、寿命が延びるなど大巾な改良が達成された。原理的には硫化水素の膜拡散検出法を採っているので溶液の他成分,例えばCO_2やSO_2ガスの影響はほとんど無い。全体のシステム完成までには致らなかったが、ポリチオン酸電極の耐酸性の向上が達成されれば完成される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)