Project/Area Number |
03201222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 紀尚 京都大学, 工学部, 教授 (20026173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 信之 京都大学, 工学部, 助手 (20166961)
木村 亮 京都大学, 工学部, 助手 (30177927)
大西 有三 京都大学, 工学部, 助教授 (30026348)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 直下型地震 / 斜面崩壊 / 岩盤斜面 / 安定性 / モデル実験 / DDA / DEM |
Research Abstract |
直下型地震時の斜面崩壊はその発生機構を含めて未解明の点が多い。近年、原子力発電所の後背地等、重要構造物近傍に長大かつ急斜面の人工岩盤斜面が建設され、その地震時安定性の検討が重要課題となっている。直下型地震による斜面崩壊は従来の振動論的検討のみでは説明できない。すなわち、衝撃エネルギ-が地下深部から伝播した時、斜面表層岩盤がどのように挙動するかを解明する必要がある。そこで、金属球の集合体からなる斜面モデルの基盤の一端にエネルギ-を与えたとき、斜面中腹の金属球の運動が大きく増幅されることを実験的に示した。さらに、崩壊現象を表現可能な解折手法として、以下の不連続変形法(DDA)を開発し、その岩盤斜面への適用性について考察した。DDAは、弾性体で構成される多角形ブロックの運動、変形を動的、静的に解析することができる。また、DDAでは各ブロックは自由に運動できるが、ブロック間に貫入が生じた場合、ペナルティ-バネがブロック間に挿入され、ブロック間の貫入量が一定の誤差範囲以内に収まるように工夫されている。形式的には、FEMの利点とDEMの利点を兼ねそなえた解析手法であり、不連続面を有する岩盤斜面の安定性を評価するに有効な手法である。衝撃的荷重が作用したときの斜面の挙動や落石による被害などの評価へのDDAの適用性を検討するために、ブロックの動的挙動に関する基礎的な解析を行なった。解析は、物理現象が明らかな球の衝突現象をシミュレ-トすることから始め、解析に必要な入力定数の設定に関する考察を行なった。球や岩塊の衝突現象は非線形な変形を伴う現象であるので、DDAにおける接触機構で衝突時間までを含めて物理現象を完全に説明するのには困難があった。しかし、適切なペナルティ-バネ剛性や単位時間を設定すれば、速度変化や運動量などはかなりの精度で表現することができ、衝突を伴うような動的現象の変形や応力状態の解析に、第一次近似としてDDAを適用できるものと結論付けられた。
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