Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 武敏 京都大学, 医学部, 教授 (20030851)
西村 泰治 九州大学, 生体防衛医学研究所, 助教授 (10156119)
野村 大成 大阪大学, 医学部, 教授 (90089871)
島 昭紘 東京大学, 理学部, 教授 (60011590)
池永 満生 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (70025378)
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Budget Amount *help |
¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
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Research Abstract |
本年度の研究成果を以下に要約して述べる. 1)化学物質(ビオチン等)標識/蛍光シグナル検出の組合せによるfluorescent in situ hybridization(FISH)法を開発し,環境要因によるDNA損傷を修復する酵素MGMTと多型の存在が知られている薬物代謝酵素P‐450分子種CYP3A4遺伝子の座をそれぞれ10q26と7q22.1と決定した. 2)大腸菌のcrp(cAMP receptor protein)遺伝子を含むプラスミドpHA7をMNNGで処理し、宿主大腸菌にトランスフェクションして,crp^+からcrp^-への突然変異を生じた変異株コロニ-44個分離した.それぞれの変異株からプラスミドを回収し,M13ファ-ジに再クロ-ニングした後,crp遺伝子(627 塩基対)の全塩基配列をサンガ-法で決定した.全部で42個の塩基配列を検出したが,うち,41個は塩基置換で, すべてがトランジション型であった。この結果は,MNNGによってDNAに生じたO^6‐メチルグアニンがDNA複製に際して誤ってチミンと対合することが,MNNG誘発突然変異の主要な原因であることを強く示唆した.3)免疫応答を惹起する環境要因である抗原への暴露,また珪肺症の原因である遊離珪酸への暴露に対する生体側の反応に及ぼすHLA遺伝子の影響を個体レベルで解析するためのモデル動物として,HLAーDRα鎖遺伝子導入マウスを作製した.4)開発した間期死反応検出系で約50種の近交系マウスに0.01‐0.05Gyの微量のX線を照射し,間期死反応を観察した.細胞死は,X線量に比例しほぼ直線的に増加するが,マウス系統間に大きな差のあることがわかった.5)メダカb座位に関する誘発生存突然変異について,同座位に関する既知の7つのalleleを基準とした機能的マッピングを行った.10個のENU誘発生存突然変異と6個のγ線誘発生存突然変異をまず同型接合化した.ENU誘発生存突然変異は,すべてhomozygous viableであった.
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