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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
半導体ICやファインセラミックスなどの製造原料として使用されている半金属化合物ガスには高い有害性と可燃性を有する物質が多い。本研究では、これらのガスが生産設備などから漏洩し,周辺空気を低濃度汚染した状態を想定し,空気中濃度の定量分析のための簡易測定法の開発を行っている。本年度はゲルマンとセレン化水素に対して、作業環境における暴露限界濃度勧告値(ゲルマンに対して0.5ppm,セレン化水素に対して0.05ppm)の10分の1以下まで測定する感度があり,かつ製造現場で使用できる携帯性のある測定法として、固体捕集法と原子吸光分析法を用いる測定法の開発研究を行った。そのために次の項目について検討した。(1)吸着剤と吸収液の収集と基礎特性値(不純物含有量など)の測定,(2)吸着剤の対象ガスの吸着容量,(3)吸収液の対象ガス吸収効率,(4)吸着剤の改質,(5)吸着剤に捕集したガスの定量的脱着条件,及び(6)脱着液中のゲルマニウムとセレンの定量分析法。 上記の結果から,ゲルマンはアルカリ性水溶液には吸収されるが,その他の溶液には殆ど吸収されないこと,セレン化水素は種々の金属塩水溶液に吸収されることが分った。固体捕集法として最適な操作手順を次のように定めた。 【ゲルマン】水酸化ナトリウム添着活性炭を考着剤としてゲルマンを捕集した後,吸着剤を加熱水素化ナトリウム水溶液で脱着する。脱着液中のゲルマニウムをグラファイト炉原子吸光分析法で定量する。 【セレン化水素】硝酸亜鉛添着シリカゲルを吸着剤としてセレン化水素を捕集した後,吸着剤を硝酸(2.5M)で脱着する。脱着液中のセレンをグラファイト炉原子吸光分析法で定量する。 ゲルマンとセレン化水素の吸着と吸収の特性を前年度までに研究対象とした半金属水素化物ガスと比較,検討した。
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