Project/Area Number |
03203221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
太田 健一郎 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30011216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 英昭 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20230716)
神谷 信行 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10017965)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 高温型燃料電池 / 高温腐食 / ニッケル / 鉄 / 放物線速度則 |
Research Abstract |
高温型燃料電池は次期の発電システムとして研究開発が進められているが、溶融塩存在下の構成金属材料の腐食が大きな問題となっている。そこで本年度は、構成材料中重要な元素であるニッケルと鉄の溶融炭酸塩共存下の高温腐食を調べ、生成被膜の酸化物の溶解度、溶解機構の関連から異常腐食の起こる条件を検討した。62/38Li‐K共晶炭酸塩を塗付したニッケルの重量増加を様々なCO_2分圧で経時的に調べた。1073Kでは、高CO_2分圧(≧900Pa)で反応が放物線則に従い、生成被膜が腐食減少に役立っているが、低CO_2分圧(≦100Pa)では20から40時間後から異常な腐食速度の増大が見られ、いわゆるホットコロ-ジョンが起きた。一方923KではCO_2分圧にあまり依存せず、放物線速度定数はほぼ一定になった。この差は生成する酸化ニッケルの溶解度から説明される。低CO_2分圧では酸化ニッケルは塩基性溶解を示し、かつ高温の方が溶解度は大きい。溶融塩被膜中では酸化物/溶融塩界面より塩/ガス界面の方が塩基性が小さいと考えられるので、basic fluxing機構で異常腐食が起こったものと考えられる。923Kで異常腐食が起きなかったのは溶解度が小さいためであろう。鉄については、共晶Li‐K炭酸塩を塗付した時の重量増加速度は温度と共に増加し、823K以上で若干ずれがあるもののほぼ放物線則に従った。見かけの活性化エネルギ-は218KJ・mol^<-1>となった。また923KでCO_2分圧を変化させたが、重量増加量に影響はなかった。鉄をこの溶融塩中に浸漬して重量の経時変化を調べたところ、823Kから923Kでは単調に増加するのに対して、973Kから1073Kでは一度減少した後、増加に転じる。熱化学的な検討によると生成被膜中にはLiFeO_2とLi_5FeO_4の2相が生成する可能性がある。重量減少はLi_5FeO_4が生成し、炭酸塩が分解、CO_2が生成離脱するためと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)