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¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
(1)AMTEC電池の作製: 現在,各地の研究所で最も多くの研究が進められているβ^″ーアルミナ固体電解質及びMo電極を用いた電池に,制御及び測定機器を完全装備したAMTEC電池システムを作製した。 (2)β^″ーアルミナ固体電解質の電気的特性:日本特殊陶業製β^″ーアルミナにAu及びPtを電極としてスパッタしたものを用い,Ar中,300〜800℃の温度範囲で複素インピ-ダンス測定を行った。その複素インピ-ダンスプロットから,β^″ーアルミナセラミックスの粒内及び粒界導電率を個別に求め,それらの温度依存性から粒内抵抗率として1.1Ω・cm(600℃),活性化エネルギ-Ea=0.14eVという値が得られた。また,粒界抵抗成分は600℃で粒内抵抗成分とほぼ同程度になり,その活性化エネルギ-は0.25eVであることが分かった。粒界での交流導電機構は低温領域では多緩和的であるが,600℃以上の温度で単一緩和的になることも判明した。 (3)Mo電極の強制劣化試験:β^″ーアルミナセラミックスの両面にNa及びMoをそれぞれ電極として用いたNaーNa及びMoーNa電極試料を作製し,これに種々の条件で直流電圧を印加し(温度:200〜250℃),そのときの電流一時間特性を解析することによりMo電極の経時的劣化現象を調べた。この実験により以下の事柄が判明した。 (a)NaーNa及びMoーNa電極を持つ試料に外部から直流電圧を印加した時の電流一時間特性は,一定時間後,I=At^<-n>(I:電流,t:時間,A,n:定数)の式によって表わされる。 (b)NaーNa電極試料では長時間経過後もA及びnの値に大きな変化は見られず,顕著な劣化現象は見られなかったが,NoーNa電極試料においては,一定電圧の繰り返し印加においてAの値は顕著な減少を示し,nの値も長時間後顕著な減少傾向を示した。これより,A及びnの値の変化によってMo電極の状態変化(劣化)を定量的に扱えることが示唆された。
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