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¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
本研究では,高出力で高変換効率をもつ熱電発電システムの構築のためにFeSi_2系鉄ケイ化物の開発をさらに進めることを主眼として,種々の熱処理法,スピンキャスト法,および蒸着法により,Ti,V,Cr,Mn,Co,Ni,あるいはBをド-ピングしたFeSi_2系鉄ケイ化物を作製した。つぎに,これら作製したFeSi_2系鉄ケイ化物の熱起電力の測定を行うとともに,X線回折実験,電子顕微鏡観察,メスバウア-効果の測定を行い,熱電特性に影響を及ぼすいくつかの因子を明らかにした。得られた結果は以下の通りである。 (a)Ti,V,Cr,Mn,Co,Ni,あるいはBを約1at%ド-ピングしたFeSi_2においてはスピンキャストリボンの熱起電力は蒸着膜や熱処理を行ったインゴットのそれよりも大きく,β相の粒界構造は熱起電力を増大させるのに寄与する。 (b)Mnは熱起電力を増大させるのに特に有効なド-ピング元素で,Mnをド-ピングしたスピンキャストリボンのP型の熱起電力は他のTi,VあるいはCrをド-ピングしたスピンキャストリボンのそれよりも大きくなり,室温付近で0.5mV/Kを超え最大級である。 (c)Bは熱起電力を増大させるのに特に有効なド-ピング元素である。Bをド-ピングしたスピンキャストリボンの熱起電力は他のCoあるいはNiをド-ピングしたスピンキャストリボンのそれよりも大きくなり,室温付近で0.5mV/Kに近く,N型のFeSi_2の中では最大級である。Bをド-ピングしたスピンキャストリボンにおいては温度差と平行方向に配列させた粒界構造は垂直方向あるいは無秩序に配列させた粒界構造よりも熱起電力を増大させるのに寄与する。
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