金属・セラミック超微細結晶粒複合体の力学的性質の界面科学的制御に関する研究
Project/Area Number |
03205028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 実 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30134646)
市野瀬 英喜 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30159842)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 金属・セラミックス複合体 / 極微細結晶複合体 / 超伝導酸化物・銀複合体 / 超伝導線材 / 超塑性変形 / ボ-ルミル法 / ガス中蒸発法 / 高分解能電子顕微鏡 |
Research Abstract |
金属・セラミックス超微細結晶粒複合体として、銀とビスマス系超伝導酸化物との超微細粒複合体をとりあげた。力学的性質に難がある超伝導酸化物は線材として使用するために、銀を被覆したテ-プの開発が進行しているが、銀を微細粒として中に複合させた方が、超伝導体が破断したときの電流う回路が小さくてすむ。超微細粒銀は磁束のピン止めサイトとしての役割りも期待できる。超微細組織は室温で高い強度を、高温では超塑性現象を線引作業に利用できる。問題は銀の割合を一定以上に多くすると超伝導体粒子の連続性が保てないことである。 実験は焼結により作成したビスマス系超伝導体をボ-ルミルで粉砕し粒径0.1μm程度の微粒子体にする一方、銀微粒子をアルゴン中蒸発法により作成し、両者を銀体積比1〜50%の範囲で混ぜ合せた。分散は超音波振動機を用い、ボ-ルミル内で混合した。室温で圧縮しペレットにした後、673〜1113Kの温度で焼結した。焼結体の電気抵抗‐温度曲線を4点法で測定し臨界温度Jc、30〜70Kで電気抵抗‐電流曲線を測定して臨界電流Jcを求めた。またこの焼結体を673〜1023Kで0.2GPaの圧力下でプレスして高温変形能を評価した。組織観察は高分解能電子顕微鏡により行い、銀一超伝導体界面の構造と化学反応の影響を調べた。 復合体は粒径0.1μmでまだ十分微細ではなかったが、均質な粒形状の複合体が得られた。臨界温度、臨界電流ともに銀体積比10%の領域が最大値を示した。室温強度の極大もこの組成に対応した。1023Kにおける変形能は銀体積比の上昇とともに連続的に向上したが、銀体積比10%で圧下率約0.2を示し、加工により超塑性を発現することができると判定された。今後粒径をもう1ケタ下げることにより磁束ピン止め効果も発現させ、Jcのたかい、かつ超塑性にもとずく均質な線引のできる極微細粒複合体とすることができると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)