Project/Area Number |
03205038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
猪飼 篤 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50011713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 俊哉 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (00201997)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ペプチドワクチン / アルファ-2ーマクログロブリン / 抗原提示 / 抗体産生 / 抗原キャリア- |
Research Abstract |
伝染性の疾病に対する免疫療法は病原菌や病原ウイルスの弱毒株や病原体の一部を用いるワクチンの使用によって多大の成果を納めている。しかし、近年爆発的に流行を見せているエイズや従来から予防や治療が困難であったマラリアなど抗原分子の構造を頻繁に変えるタイプのウィルスや病原に対してはワクチンが開発されていない。最近は病原体から取った抗原物質の代わりに、抽出抗原物質の構造を中心に人工的に変異を与えた人工ペプチドワクチンを使う可能性が検討されている。本研究ではこのような人工ワクチンを開発するにあたり必要となる抗原ペプチドをマクロファ-ジに運び込び人体に有害な副作用をもたらさずに抗原提示効率を高める「高機能性抗原キャリア-」開発をし、これを使った新しいタイプの高機能性人工ワクチンを開発する事を目的としている。そのキャリア-としてヒト血清糖タンパク質でありマクロファ-ジ表面にある特異的受容体によって高い効率でエンドサイト-シスされる「α2ーマクログロブリン」を選び、抗原タンパク質として酵母シトクロムcおよびその断片、HIVウイルスコ-トタンパク質の一部に類似した人工ペプチド、マラリア原虫の構造タンパク質類似人工ペプチドを用いた。動物実験の結果は現在までにシトクロムcとそのペプチドについてのみ得られているが、マウス腹腟にα2ーマクログロブリンとシトクロムcの複合体を投与するとマクロファ-ジによる取り込みが高まり、それに続くシトクロムcに特異的な抗体の産生も高まることがわかった。投与は3週間に一度、計3回行い、投与後2週間の時点で採決し酵素免疫法で血清中の相対的な抗体価を定量した。対照としてヘモシアニンに結合したシトクロムcを投与するとα2ーマクログロブリンの場合より高い効率で抗体が産生されるがヘモシアニンは人体にとって有害と考えられるので人体へ応用する場合はα2ーマクログロブリンの利点が大きい。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)