酸化還元分子集合系にによる新しい光情報変換・記録簿膜の構成
Project/Area Number |
03205055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
長村 利彦 静岡大学, 電子工学研究所 教授 (90117200)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 酸化還元分子集合体 / 超高速・高密度光記録 / イオン対電荷移動錯体 / 光誘起電子移動反応 / 光電応答性 |
Research Abstract |
配列や位置を規制して分子を組織化すると、単独では不可能な優れた機能発現が期待できる。本研究では、酸化還元分子集合系により光情報変換・記録有機薄膜の構成を目指し、イオン対電荷移動錯体の光誘起エレクトロクロミズムによる書き換え可能な超高速光記録と酸化還元複合単分子累積膜による光電変換を行なう。本年度は次のような成果を得た。 1)高分子電荷移動錯体キャスト膜による超高速光記録 4,4'ービピリジニウムイオンを主鎖の一部に含むポリマ-のテトラキス[3,5ービス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレ-トアニオン塩を合成した。このキャスト膜を脱気下,ピコ秒レ-ザ-(355nm)で励起すると、単一パルス照射で淡黄色から青色に変化した。青色種の生成は数十ピコ秒で起こり、超高速書き込みが可能であることがわかった。昨年度の定常光での結果と併せて本ポリマ-系は超高速・高密度光メモリ-への応用が期待される。 2)高分子イオン対CT錯体の光誘起電子移動に伴う発光・吸収変化 有機溶液中、脱気下で4,4'ービピリジニウムポリマ-のCT吸収を励起すると溶液が淡黄色から青色に方化した。青色状態は可逆的に減衰し、光照射により繰り返し生成した。さらにこの電荷移動錯体は室温の溶液あるいは固体フイルム中でCT蛍光を示すことがわかった。この蛍光は光誘起電子移動反応に伴って減衰し、その逆反応により増加することもわかった。記録の読みだしに関して新しい方法になる可能性がある。 3)光導波路法による酸化還元型超薄膜の光誘起電子移動の高感度計測 光導波路法による微小吸光度変化の高感度計測系の改良を進めた。モニタ-レ-ザ-の変動補正などにより脱気下での4,4'ービピリジニウムポリマ-の光誘起電子移動反応による色変化の検出限界膜厚が約十倍改良された。薄い膜ほど酸素に対する感度がいいことも明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)