Project/Area Number |
03205113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
逢坂 哲彌 早稲田大学, 理工学部・応用化学科, 教授 (20097249)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 高機能材料 / 磁性薄膜材料 / 磁気記録 / 軟磁性材料 / 垂直磁気記録媒体 / 電気化学 / 無電解めっき |
Research Abstract |
本研究では、電気化学的薄膜作製法、特に無電解めっき法による高密度磁気記録媒体材料および軟磁性薄膜材料の膜特性・微細構造および膜生成過程の相関性の検討より、生産性に優れた本手法を用いて機能性薄膜材料を創製する際の基礎的材料設計指針を得ることを目的とした。以下に本年度の検討より得られた成果の概要を示す。 1.高密度磁気記録媒体 高密度磁気記録媒体薄膜として、垂直磁気異方性を有する無電解CoNiReP合金薄膜を開発してきたが、本研究では従来は面内磁気記録媒体に用いられていたCoNiP三元系薄膜の成膜条件の最適化により、垂直異方性を有する膜の作製が可能であると共に、その保磁力は、浴因子の調整により1500Oe程度まで連続的に制御可能であることを明らかにした。また、いずれの保磁力の膜も折出初期に20nm厚程度の低保磁力領域を有し、このような領域が下地層として働く結果、単層媒体でも良好な記録再生特性を得られることを明らかにした。 2.軟磁性薄膜材料 前項の磁気記録媒体に関する検討より得られた知見を基に、無電解めっき法による軟磁性薄膜材料作製について検討した結果、ジメチルアミンボラン(DMAB)を還元剤に用いた無電解CoB系浴において、複合錯化剤系を最適化することにより、成膜時より良好な軟磁気特性を有する薄膜が得られることを明らかにした。このCoB膜は面内方向に磁気異方性を示したが、成膜時に外部磁界を印加することにより、この異方性を印加磁界方向に誘導可能であると共に、軟磁気特性も改善されることを確認した。さらにCoB二元系にFeを添加することにより、特に透磁率が大きく向上することを確認し、本手法が軟磁性薄膜作製手法としても高いポテンシャルを有することを明らかにした。
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