高温超伝導体単結晶薄膜の育成と超伝導電子素子応用に関する基礎研究
Project/Area Number |
03210103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
大矢 銀一郎 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00006280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 光政 東北大学, 工学部, 助教授 (40091706)
澤田 康次 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80028133)
西田 靖 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00005315)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 単結晶 / 薄膜 / 異方的電気伝導 / ジョセフソントンネル接合 / 超伝導デバイス / スパッタリング / 臨界電流密度 |
Research Abstract |
本研究は、酸化物高温超伝導体のデバイス応用を目指しており、その基礎研究として、これまで、YBa_2Cu_3O_<7ーX>薄膜のエピタクシャル成長と高品質化ならびに高電流密度化を中心に研究を進め、成果を得た。 今年度は、さらに、そのデバイス化へ向けて、高温超伝導体固有の特徴を活かした概念や方式によるデバイスを開発する目的で、高温超伝導体の層状構造に基づく異方的特徴に着目し、(Bi,Pb)_2Sr_2CaCu_2Oy単結晶の結晶自身に内在する固有のデバイス性について検討を行った。得られた成果は以下のようである。 1.(Bi,Pb)_2Sr_2CaCu_2O_y単結晶のジョセフソン接合的振舞いの観測. 自己フラックス法により製作された上記バルク結晶(最大寸法:6×4×4mm^3,超伝導転移温度T_c:60〜80K)を用い、その超伝導基礎特性として、構成層に垂直な方向(c軸方向)に電流を流した場合の電流ー電圧特性、臨界電流の温度ならびに磁場依存性、さらにマイクロ波応答特性等を調べた。 その結果から、同単結晶は、一般的に、c軸方向に超伝導層ー(常伝導層)ー絶縁層ー(常伝導層)ー超伝導層積層形ジョセフソントンネル接合のアレ-で構成されていることを明らかにした。 2.マグネトロンスパッタ法によるY系超伝導薄膜の高電流密度化の研究. 単一タ-ゲットを用いたdcマグネトロンスパッタ方式により、Y系酸化物の高臨界電流密度J_cをもつ薄膜の最適製作条件を追及した。その結果、Baーpoorタ-ゲットを用いて高T_cおよび高J_c薄膜を合成するスパッタ条件を明らかにし、77Kゼロ磁場でのJ_cがT_cの向上とともに増大することを示した。さらに、これらの特性を左右する薄膜組成はスパッタ時の酸素分圧に強く依存することがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)