高温超伝導薄膜による電子デバイスの試作と特性の評価
Project/Area Number |
03210215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
後藤 俊成 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70017333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 興一 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60017407)
小林 忠行 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00123969)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
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Keywords | YーBaーCuーO / 高温超伝導酸化物薄膜 / スパッタリング / ホロ-タ-ゲット / 超伝導ジョセフソン素子 / VTB / トンネル接合 / DC SQUID |
Research Abstract |
今年度は高品質な高温超伝導薄膜を作製し,その薄膜の積層技術により作成したデバイスの基本特性を調べた。 1.薄膜形成・・・非常に簡便なホロ-タ-ゲットを用いたDCスパッタ法や基板ホルダイアス高周波マグネトロンスパッタ法によりバルク程度に近いT_cとc軸長を持ったYーBaーCuーO(YBCO)超伝導薄膜がinーsituで得られた。前者での結晶の配向性については(100)MgO基板の場合,620℃以上でc軸配向,580℃でc軸配向とa軸配向の混在,540℃でa軸配向であった。また,(100)SrTio_3の基板の場合,640,660℃ではc軸配向とa軸配向の混在,620℃ではa軸配向であった。後者ではV_Hの効果とともにスパッタガス圧Pと基板・タ-ゲット間距離Dの影響を調べた結果,PD積の上昇とともにT_cの増加とc軸長の短縮が見られ,PD>2.5torr・cmではT_c,c軸長ともバルクの値に近い値を得た。 2.ブリッジ型素子とそのアレイの製作・・・YBCo膜上にAlの斜め蒸着低エネルギ-イオンビ-ムエッチングにより膜厚変化型ブリッジ素子(VTB)を製作した。VTBのマイクロ波応答ではジョセフソン効果を示す電圧一電流特性を得た。VTBの製作プロセスによってDC SQUIDを試作し、その動作を示す周期的なVーΦ特性を得た。 3.トンネル型ジョセフソン接合の形成・・・YBCOのスパッタ薄膜上にHMDSを付着させ,さらにその上にPbを蒸着してトンネル型接合を構成した。代表的な接合素子の微分抵抗ー電圧特性は4.2Kで±2mv付近でのPbのギャップ構造とYBCOのギャップに関係するものと思われる±17mVでのブロ-ドな構造を示した。8Kでも零バイアスで微分抵抗の落込みがあった。電圧ー電流特性ではジョセフソン電流が観測され,シャピロステップの高さはベッセル関数的な高周波電流依存性を示した。更に,新デバイスの検討として電界効果型素子に関する基礎的実験を行なった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)