酸化物超伝導体超格子薄膜における共鳴トンネル効果を利用した赤外光検出素子の研究
Project/Area Number |
03210226
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
村上 敏明 東海大学, 開発工学部, 教授 (70229962)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 陽一 NTT, 境界領域研究所, 主幹研究員
上村 税男 東海大学, 開発工学部, 教授 (10223504)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Keywords | 酸化物超伝導体 / 赤外光検出素子 / 準粒子効果 / 超格子薄膜 / 共鳴トンネル効果 / 三次元構造の超伝導体 |
Research Abstract |
1.研究成果 計画に沿った実験に入る前に、光検出動作に関する実験と、超格子薄膜形成に適した材料の検討が必要であった。以下その成果を述べる。 (1)光検出動作:各種の酸化物超伝導体薄膜により作製した素子について、感度の温度変化、応答速度を測定し、準粒子効果による動作を確認した。感度はBapb_<0.7>Bi_<0.3>O_3、Ba_<0.6>K_<0.4>BiO_3がLa_<2-x>Sr_xCuO_4,YBa_2Cu_3O_7より一桁大きい。 さらに、一連の研究から内部の接合は準粒子を媒介して共鳴しており、また、接合間の距離が短かい程感度が向上することが判明した。この事実は超格子の接合問隔を決める上で重要な知見となる。 (2)三次元的構造の銅酸化物超伝導体:今迄に見出されている銅酸化物の超伝導体は、二次元的結晶構造をもつので、接合問隔を設計通りにして超格子薄膜を形成することが出来ない。そこで三次元的構造をもつLa_<8-x>Ba_xCu_8O_<20-8>の超伝導体化を検討し、セラミック試料でTc60Kのものを得たが、薄膜では成功していない。 (3)新タイプの接合:YBCO/BKBOなるP形とn形の超伝導体による接合を作成し、ジョセフソン接合の特性を観測した。しかし、BKBOが多結晶性であったため、粒界接合の特性が混在した。 2.今後の展開 BKBO等の方がCuO系より感度が高いが、後者の方が動作温度が高く、化学的に安定である。もし、CuO系の感度を向上できれば大変有望となる。理想的なSーIーS…‥の超格子薄膜を作製し、感度向上を計りたい。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)