Project/Area Number |
03211202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊地 昌枝 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (00005951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 義幸 東北大学, 理学部, 助手 (20004492)
鈴木 励子 東北大学, 教養部, 助手 (80005800)
長瀬 賢三 東北大学, 教養部, 教授 (20005797)
常盤 文子 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50217478)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 層状構造酸化物 / TI系超伝導体 / Pb系超伝導体 / Bi系超伝導体 / 組成分析 / 酸素分析 / 電荷移動 / 過剰ド-プ状態 |
Research Abstract |
層状構造酸化物超伝導体の酸素量と超伝導性の関連を調べるため、 SEMーEDXによる金属組成分析とヨウソ法による酸素分析からTI系を中心としBi系、 Pb系の銅酸化物超伝導体に付いて研究をおこなった。 TI系: TIBa_2Ca_<nー1>Cu_nO_<2n+3>のn=1からn=4までの単相試料の合成した。 nの増加に伴い超伝導転移温度Tcは上昇しn=4で最高値Tc=116Kを示す事が判った。 さらにこれらの試料に還元的な処理を行うとTcは上昇しn=4の場合124Kにもおよぶ。 金属組成はほぼ化学量論比通り、XPSからTI3価とし、酸素分析値からCu原子価を見積ると2.2(n=2),2.1(n=3),2.1(n=4)となる。 TI_2Ba_2Ca_<n-1>Cu_nO_<2n+4>のn=1からn=3までの単相試料を合成した。 いずれも高いTcを示す(n=1では脱酸素により高いTcを示す様になる)。 TI一重層系と異なりTIが10%程欠損している。 金属組成および酸素分析からT13価と仮定するとCu原子価は2以下となり高いTcを説明できない。 XPSによればTIの電子状態は3価より低くTIの電荷が一部Cuにホ-ルトして供給されていることを示唆しており、 TI一重層系とTI二重層系ではホ-ル供給形式が異なる事が判った。 Bi系: Bi_2Sr_2CuO_y(Bi2201)のBiサイトをPbで、 SrサイトをLaあるいはNdで置換し、 格子定数、 Tc、 酸素量、 Cu原子価と置換濃度との関係を調べた。 結果を列記する。 1)Bi2201相は合成困難で有るがSrのLa,Nd置換により合成可能となる。 [Pb]=の場合、 0.4<[Ln]<1.0で、 [Pb]=0.4では0.3<[Lu]<1.0で単相試料が得られた。 2)[Ln]の増加にともない酸素量は増加する。 3)[Pb]=0の場合、 a軸は単調増加、 c軸は単調減少する。 4)[Ln]=0.4で[Pb]を変化させるとNd置換では対称性の変化はないがLa置換では[Pb]=0.2付近で正方晶から斜方晶に対称性の変化が起こる。 5)[Ln]置換によりホ-ルを潰して初めて超伝導を発現する、 したがって無置換体2201相は過剰ド-プ状態にある。 6)Bi3価と仮定するとCu原子価2.15から2.28の間で超伝導を発現する。 Pb系: PbBaSrYCu_3O_y およびPb(Ba,Sr)_2(Ln,Ce)_2Cu_3O_yを合成し熱重量分析法により酸素の脱離吸収を調べた。 YサイトをCaで固溶置換することで超伝導化出来るが、 フルオライト層を含む相は超伝導化出来ない。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)