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¥30,100,000 (Direct Cost: ¥30,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥30,100,000 (Direct Cost: ¥30,100,000)
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Research Abstract |
各種金属化合物を中心とする複合系の形成を基盤とし,優れた特徴を持つ反応試剤の開発とその一般化を行うとともに有用な化合物合成への応用についても検討を行った。 1.不斉触媒反応の開発 光学活性ジアミン配位子を持つスズ(II)トリフラ-トを触媒とする,不斉アルド-ル反応の一般化をはかり、様々な光学活性アルド-ルを高い光学純度で得ることができた。又、希士類アルコキシドが塩基触媒として、アルド-ル,マイケル,シアノシリル化反応等に有効であることを見い出し,特にニトロアルド-ル反応において,触媒量の光学活性ランタンアルコキシドを用いるだけで,良好な光学収率でアルド-ル体を得ることができた。又,前年度開発した不斉Heak反応を利用し,カプネレン類の合成中間体の不斉合成を行った。さらにキラルな1,4ージオ-ルで修飾したチタン化合物を用いる不斉〔2+2〕付加環化反応の一般化をはかり,巾広い適用性を持つことを明らかにした。 2.高選択的な反応試剤の開発 パラジウム触媒を用いる有機ホウ素化合物とビニルあるいはアリ-ルハライドとのカップリング反応を利用し、ヘテロ芳香族化合物,α,βー不飽和ケトン,シクロアルケン類の一般的合成法を確立した。一方,有機化合物の一電子酸化による活性化を基盤とし,シクロプロパノ-ル,エナミン,2ースタンニルー1,3ージチアンなどと,オレフィンとの分子間クロスカップリング反応を見い出した。さらに白金あるいはルテニウム多核錯体の合成を行い,オレフィンの酸素酸化が高い選択性で進行することも明らかになった。
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