基底状態および励起状態における選択的電子移動複合体を経る反応の開発と応用
Project/Area Number |
03215204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
米光 宰 北海道大学, 薬学部, 教授 (60001038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 範行 北海道大学, 薬学部, 助手 (40188959)
浜田 辰夫 北海道大学, 薬学部, 助教授 (40001979)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | マクロリド抗生物質 / ポリエ-テル抗生物質 / コンホメ-ション制御 / 保護基 / 立体選択的合成 / NMR解析 / 分子力場計算 |
Research Abstract |
ドナ-・アクセプタ-としての分子の適当な組合せの基底状態および励起状態における選択的電子移動による複合体形成を利用し、新しい高選択的な官能基変換および骨格合成反応などを開発し、これを医薬・農薬などとしての有用性が期待される、複雑な構造を有する天然有機化合物などの合成に応用することにより、現代精密有機合成化学の進歩に寄与するとともに21世紀の創薬への合成化学的基盤の飛躍的向上に資することを目的に本研究が行われた。具体的成果の上がったのはマクロライド、ポリエ-テル抗生物質の合成研究であり、その報告を行う。 1.マクロライドの合成:セコ酸及びマクロ環のコンホメ-ションをNMR、MMP2計算により予測し、保護基によって制御することにより反応の選択性を極限まで向上させることによりマクロライドの高効率で完全選択的合成の一般法を確立した。これによりエリスロノリド、マリドノリドなどの超効率合成が達成され、ランカノリド、オレアンドノリドなどはその途上にある。 2.ポリエ-テルの合成:特異な構造を持ち懸案であったリソセリンの全合成が完成した。即ち、C_1ーC_9およびC_<10>ーC_<23>フラグメントをD‐グルコ-ス、D‐マンニト-ルを出発原料として完全立体選択的に合成し、最後に両者のアルド-ル縮合によってリソセリンがはじめて合成された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)