電子・光子分光法による金属ー半導体界面合金化過程および電子状態の研究
Project/Area Number |
03216105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岩見 基弘 岡山大学, 理学部, 教授 (80029123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 雅樹 広島大学, 理学部, 教授 (10126120)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | シリサイド / シリコン界面 / 界面構造 / 非破壊分析 / 電子状態 / 光電子分光 / 軟X線分光 / 金属シリサイド |
Research Abstract |
金属ー半導体接合界面では、室温程度の低温においても合金層が生成する現象を解明することを目指して、光電子分光法(PES)や、軟X線分光法(SXES)により、シリサイド層やシリサイド/Si接合界面での電子状態、および原子的構造を実験的に明らかにする研究を行った。筆者らの一部を含むグル-プはPESの研究から、共鳴光電子放出の現象を初めてAu(θ〜1)/Si(111)2×1系において見いだし、界面合金化過程における金属原子の初期吸着段階での化学結合の重要性を示唆した。これは今年度の研究から、パラジウムのようなAu以外の金属とシリコンの接合系でも同様に起こっていることが明らかにされた。 ところで、金属シリサイドにおける金属原子シリコン原子との間の化学結合については、金属のd電子とシリコン3p電子との間の結合のみが価電子帯のフェルミ準位(E_F)付近の主要な部分を構成しているというようにこれまで信じられてきた。しかし、これまでのNi(Co)ーシリサイドについての我々のSXES法による研究から、Si(3s)起源の電子状態もフェルミ準位付近まで状態密度を持つことが明らかにされた。本年度はNiSi_2の他Ni_2Si、NiSiを取り上げて実験を行った。そして3つのシリサイドのSiーL_<2.3>放射軟X線分光測定の結果、SiーrichのシリサイドのSiーL_<2.3>スペクトルには、価電子帯の頂上付近の信号が、バルクSiのそれと比較して増大している特徴が見いだされた。このスペクトルをX線光電子分光法により求めたSi(2p)準位の結合エネルギ-を用いて結合エネルギ-にひきなおし、理論計算の結果と比較し検討した。その結果、SiーrichなシリサイドのSiーL_<2.3>軟X線スペクトルに観測されたE_F付近の信号は、主としてSi(s)価電子状態に起因するものと結論された。 また、このようにSiーL_<2.3>軟X線スペクトルがSiとNiSi_2とで異なることを用いることにより、NiSi_2(薄膜)/Si(基板)接合界面の分析を試みた。その結果、Ni(薄膜)/Si(基板)接合系試料を800℃程度の温度で熱処理した場合、表面にNiSi_2結晶薄膜が形成されること、そのNiSi_2薄膜と基板Siとの接合部を入射角変化により非破壊的に分析できることを明らかにした。また、Ni/Si(基板)系の低温熱処理によるシリサイド生成機構を明らかにした。この結果は、試料断面を透過電子顕微鏡により調べた結果と矛盾しない。なおこの方法と比べたSXES法の利点は、非破壊分析であることである。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)