Project/Area Number |
03217105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
飯田 敏 富山大学, 理学部, 助手 (50168069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 謙一 東京タングステン(株), 研究開発部, 主任技師
杉田 吉充 富山大学, 理学部, 教授 (20134992)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | X線モノクロメ-タ- / シンクロトロン放射光 / タングステン単結晶 / 二次再結晶 / 結晶完全性 / トポグラフィ- / 反射率 / ド-ピング |
Research Abstract |
結晶完全性の高いタングステン単結晶を育成する条件を調べるために種々ド-プ量を変化させて板状タングステン単結晶を二次再結晶法で育成した。これらの結晶の結晶完全性の評価を、CuKαX線を用いてSi(422)ーW(220)及びSi(220)ーW(110)+ー平行配置による回折強度曲線の測定と二結晶トポグラフィで行った。結晶内部の完全性に関する知見を得る為に、高エネルギ-物理学研究所、放射光実験施設に於て60keVのシンクロトロン放射光と薄片化したタングステン単結晶を用いてタングステン単結晶の110反射と220反射の回折強度曲線をラウエケ-スで測定した。また透過トポグラフの撮影も併せて行なった。 Caド-プ量の最適値は50wt.ppm近辺にあることが分かった。60keVの放射光を用いて測定すると、CuKα線を用いた場合に比べて回折強度曲線の半値幅が広く、ピ-ク反射率は小さくなった。この差は結晶の表面近傍と結晶内部に於ける結晶完全性に差があること及びX線侵入長の差によるものであろう。結晶表面側と結晶内部側の結晶完全性を比較すると、結晶表面側の方が結晶完全性が高いことが分かった。これは単結晶化の予備行程である素材圧延時の、タングステン自身の低塑性応力浸透性に起因する板厚方向の応力不均一に因るものであろう。 広いX線ビ-ムを用いた場合の110反射の回折強度曲線の半値全幅は162"であり、反射率のピ-ク値は43%であった。この反射率はパイロリティックグラファイトのそれと同程度であり、半値幅は1/10程度である。シリコン結晶を比べると、ピ-ク反射率では劣っているが、積分強度ではタングステン結晶の方が優っている。今回の実験で放電加工及び機械加工によってタングステン単結晶の薄片化が可能であることも分かった。
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