気球を用いた超新星残骸からの硬X線及びガンマ線の観測
Project/Area Number |
03218102
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
釜江 常好 東京大学, 理学部, 教授 (90011618)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 弘光 宇宙科学研究所, 助手 (80013407)
山上 隆正 宇宙科学研究所, 助手 (40013718)
矢島 信之 宇宙科学研究所, 教授 (30200489)
槙野 文命 宇宙科学研究所, 教授 (60022589)
高橋 忠幸 東京大学, 理学部, 助手 (50183851)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥52,000,000 (Direct Cost: ¥52,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥52,000,000 (Direct Cost: ¥52,000,000)
|
Keywords | 硬X / γ線検出器 / 井戸型フォスウィッチカウンタ- / バックグランド / ブラックホ-ル / 活動銀河核 / パルサ- |
Research Abstract |
昨年度に引続き天体硬X/γ線検出器の改良を行った。検出器はさらに検出感度を上げるため、高エネルギ-荷電粒子に起因するバックグランドを効率より排除するような回路的工夫を施した。それにより、検出器の不感時間は昨年度の3分の2程度に押さえる事ができたため、検出器の感度は10%程度向上した。 我々の開発した検出器のバックグランドは、現在稼動しているNASAのGRO衛星に搭載されている硬X/γ線検出器(OSSE)と比べて、バックグランドが10分の1程度である事が上空で取得したデ-タから分かった。我々の検出器は気球に搭載されているため、観測時間が衛星の検出器と比べて10分の1程度であるが、バックグランドが少ないためほぼ同程度の感度で天体からの微弱な信号を観測できる。特に数時間の間に変動する様な天体の観測に対しては、短時間で有為な信号を検出できる我々の検出器で初めてその変動の観測が可能になる。 本研究で開発した検出器を用い、ブラックホ-ル候補の天体(GX339ー4)、活動銀河核(CenーA)、及びパルサ-(Crab,Vela,PSR1509ー58)の観測を行った。GX339ー4のデ-タを解析した結果、1991年の11月において100〜300kevのエネルギ-範囲で2分間の観測で3σ程度の有為な信号が検出されている。GRO衛星のBATSE検出器では1991年の9月以降は検出器の検出感度を下回ってしまって検出されていない。 以上の様に、我々の開発した硬X/γ線検出器は従来にない高い感度を持ち、今までの検出器では不可能であった微弱な信号の検出を可能にした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)