航空機を利用した超新星残骸からの高エネルギ-ガンマ線の観測
Project/Area Number |
03218104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics |
Principal Investigator |
千葉 順成 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (50126124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40011621)
住吉 孝行 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (30154628)
小川 和男 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10113416)
高崎 史彦 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 教授 (70011749)
榎本 良治 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (80183755)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥13,000,000 (Direct Cost: ¥13,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥13,000,000 (Direct Cost: ¥13,000,000)
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Keywords | 超新星 / γ線 / 航空機 / 銀河面 / γ線点源 / 宇宙線 |
Research Abstract |
この研究の目的は、これまで観測されていない数十GeV領域のガンマ線を、高度十数kmで飛行する商用飛行機を利用して測定しようとするもので、世界で初めての試みである。一昨年度の初飛行、昨年度の2回の測定と同様、成田・シドニ-間の貨物便にVEGA検出器(有効面積1.4平方m、立体角2.0sr、重さ7.8トン)を搭載し観測を行った。今年度はこれまで以上に高い高度で飛行したので、感度が向上した。高度や姿勢角度のデ-タも全く問題がなく、1度の角度分解能は充分に達成できている。新しい解析方法を導入して、観測できるガンマ線のエネルギ-下限をこれまでの40GeVから20GeVに下げることができた。 この研究の成果としては、まず、これまで殆ど観測できなかった数十GeV領域のガンマ線を観測するための新しい方法を確立できたことが挙げられる。また、銀河面に沿ったガンマ線の一様放射(ディフュ-ズガンマ線)らしいものを観測した。現在その強度の導出と、その強度で全ての観測が矛盾なく説明できるかどうかの解析を進めているが、一様放射の強度はこれまでGeV以下のエネルギ-でしか測定されておらず、放射の機構の解明に大きな寄与ができると思われる。さらに、宇宙線のなかの電子線のエネルギ-分布を、高度や緯度の関数として系統的に測定した。これは、初めての系統的な測定であり、宇宙線の空気シャワ-発展のモデルの精密化に大いに貢献できると考えている。ただし、最初の観測で見つかった銀河面に沿った8個の点源候補については、その後の観測では見えておらず、点源の可能性は完全に否定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)