Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
1.超新星爆発前の星の進化のモデルを計算し,質量放出の推定,リング形成の可能性の検討をおこなった。特に,星の回転が直接的にリングを形成する原因となり得る条件を導いた。また,星風の非球対称性にどの程度のものが期待できるかを推定した。さらに,UVや宇宙望遠鏡の観測デ-タとから,星周物質の現実的なモデルを設定した。 2.超新星爆発の流体力学的モデルと上述の星周物質のモデルとから,超新星残骸と星周物質の衝突の流体力学的計算をおこなった。衝突に伴う衝撃波の伝播の計算から求められた密度と温度の分布から,放射されるX線の光度曲線とスペクトルを計算した。その結果,リングからのX線が最も強く,今後のX線天文衛星で観測可能であることが分かった。上記の過程を2次元の流体力学の問題として解くためにSPH法という,数値計算コ-ドを特に開発した。 3.パルサ-の活動度と中性子星の冷却度の推定を行った。そのために,パルサ-や中性子星表面からの放射と周囲の物質との相互作用のモンテカルロ・シミュレ-ションをおこない,光度曲線を予測した。とくに爆発物質が塊状になっていること,また,ダストが形成されていることを考慮したシミュレ-ションをおこなった。将来のX線観測で,中性子星の表面温度が測定可能であり,パイオン凝縮の可能性が判定できることを示した。 4.パルサ-の貢献度との比較の意味で, ^<57>Coや ^<44>Tiの崩壊に起因するX線・可視光・赤外の光度曲線の計算を行い,その貢献度の上限を求めた。
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