パラインフルエンザウイルスP遺伝子に見い出されたRNA Editingとその機構
Project/Area Number |
03222202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | パラインフルエンザウイルス / SV41 / RNA Editing / P蛋白 |
Research Abstract |
生物の持つ遺伝情報はmRNAを通じて蛋白へと正確に翻訳されると考えられて来たが,近年RNA Editingという現象が見い出され,遺伝情報の伝達過程が従来考えられていた以上に豊富であることが明らかになった。我々もヒトパラインフルエンザ2型,4A型,4B型のP遺伝子にRNA Editingという現象を見い出し報告した。 本年度はsimian virus41のP遺伝子を詳しく解析し,RNA Editingの存在とその機構の解明を目指した。SV41のP遺伝子のどのframeにもP蛋白をcodeできるに十分な長さのopen Redding Frame(ORF)は存在しなかった。 mRNAは2種存在し,一つはP遺伝子の正確なTranseviptでありもう一つは鋳型にないGが22挿入されたmRNAで後者の方はP蛋白をcodeできる十分の長さであった。Gの挿入位置の前後のsequenceを解析してみると,パラインフルエンザウイルス遺伝子の末端に見られるPolya付加信号sequenceと非常に類似していた。この事はGの挿入がAの付加と似た機構で行なわれていることを示唆している。 又P蛋白を分子進化学的に解析してみるとGの挿入付近に不規則なdeletionを想定せざるを得ず,長い進化の過程で非常にdynamicな変化が生じた事を考えさせる。細胞内ではEdited mRNAの出現率と蛋白の翻訳効率の間にギャップが存在し,post transcriptional controlの存在が推定された。今後(+)Leader RNAーPgeneー(-)Leader RNAというminicistronを構築し,特にEditing signalの同定とその機構の解析を行う予定である
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)