時間分解顕微蛍光法によるトランスミッタ-放出機構の解析
Project/Area Number |
03225201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石俊 輝雄 北海道大学, 医学部, 教授 (60001872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 邦雄 北海道大学, 医学部, 教授 (90002154)
荒磯 恒久 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (30151145)
西平 順 北海道大学, 医学部, 助手 (30189302)
高桑 雄一 東京女子医科大学, 教授 (40113740)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 時間分解顕微蛍光法 / ピコ秒パルスレ-ザ- / ヘキサゴナル相 / ジアシルグリセロ-ル / リポソ-ム / 蛍光寿命 |
Research Abstract |
本研究はジアシルグリセロ-ル(DG)が、膜融合にどの様に関与するかを明らかにする目的で、時間分解顕微蛍光法を用いて以下の実験を行った。リポソ-ムはホスファチジルコリン(PC):ホスファチジルエタノ-ルアミン(PE):コレステロ-ル=1:1:1(mol/mol)で構成されるmulti lamellar vesicle(MLV)を用いた。先ず、蛍光リン脂質のNBDーPEを含むMLVの蛍光強度の温度変化を検討すると、脂質二重層からヘキサゴナル相への移行は、2.5mol%ジオレオイルグリセロ-ル(DOG)を含むMLVで約30℃から見られ、DOGの濃度依存性に移行温度の低下と移行速の上昇が認められた。 次に、蛍光プロ-ブDPHを側鎖の一つに持つPC(DPHーPC)、あるいはDPHーPCをホスホリパ-ゼCで水解して調製したDPHーDGを含んだMLV内のDPHの分子運動をピコ秒パルスレ-ザ-を用いて解析した。2.5mol%のDOGを含んだMLV内のDPHの運動速度とその範囲は、同一温度下では常にDPHーDGの方がDPHーPCより大きく、また温度によるその増大率もDPHーDGの方がDPHーPCより大きかった。一方。37℃におけるDOG存在下でのDPHの運動性の変化は、DPHーDGでは5mol%以上で、DPHーPCでは 10mol%以上で認められた。また、DPHーDGではDOGの濃度に依存して蛍光寿が短縮したが、DPHーPCではその様な現象は見られなかった。 以上の結果より、生体膜における脂質二重層からヘキサゴナル相への移行が小量のDGにより誘導されることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)