Project/Area Number |
03225213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
溝口 明 神戸大学, 医学部, 講師 (90181916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 千束 神戸大学, 医学部, 教授 (70010080)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 低分子量GTP結合蛋白質 / smg p25A / rab 3A p25 / シナプス小胞関連蛋白質 / 神経節接合部 / アクティブゾ-ン / シナプス小胞 / smg p25A GDP解離抑制蛋白質 |
Research Abstract |
本年度は、神経伝達物質放出過程のシナプス小胞リサイクリング機構における低分子量GTP結合蛋白質smg p25A/rab 3A p25の役割に関して、ラット神経節接合部を材量とし、免疫電顕組織学的検討を行ない以下の結果を得た。1).中等度のsmg p25A免疫反応が運動神経終末の大部分シナプス小胞周囲に認められた。2).高度のsmg p25A免疫反応が前シナプス膜の微小領域(巾0.1〜0.2μm)とそれをとり囲む数個のシナプス小胞に認められた。このsmg p25A高度反応領域は互いに約0.4μm間隔で配列していた。3).終末前の運動神経軸索では、中等度のsmg p25A免疫反応が軸索細胞質に均一に認められた。これらの結果から、smg p25Aは、シナプス内で濃度匂配をもって分布することが明らかとなった。このsmg p25Aの高濃度領域は、その大きさおよび配列様式がアクティブゾ-ンと極めて類似している。このことは、Smg p25Aの高濃度領域が開口分泌部位:(アクティブゾ-ン)に関連した機能ドメインを形成している可能性を強く指唆している。このようにsmg p25Aは、シナプス小胞関連蛋白質であり、かつ開口分泌部位指定に関与する機能を持つ蛋白質であることが明らかとなり、この蛋白質が生物学的に極めて重要な位置を占めることが示された。 一方、smg p25Aの調節蛋白質、smg p25A GDP解離抑制蛋白質(smg p25A GDIの組織分布を検討し、本蛋白質が神経細胞に普通的に存在することを明らかにした。現在、さらにシナプス内の局在に関して、電顕レベルで検討を進めている。 これらの研究成果から、トランスミッタ-の放出機構が分子レベルでより詳細にわたり解明できると考えている。
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