Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 芳郎 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30206023)
塚原 修一 国立教育研究所, 教育政策研究, 室長 (00155334)
荒井 克弘 国立教育研究所, 教育政策研究, 室長 (90133610)
吉岡 斉 九州大学, 教養部, 助教授
常石 敬一 神奈川大学, 経営学部, 教授 (00039786)
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Research Abstract |
本研究の目的は,現在,将来の国際間の科学技術人材の移動・配置を明らかにすることであった。本年度は,3年計画の本研究プロジェクトの2年目にあたることから,その目的の下に前年度同様,幅広い観点から研究を行った。平成2年度は,(1)留学生,企業人事部のインタビュ-調査を行い,留学生の日本への留学理由や,日本の留学生,外国人科学技術者の受け入れ体制を明らかにし,一方では,(2)科学技術人材の移動・配置に関する要因,問題点等の理論的検討を行った。それを踏まえて平成3年度は,(1)(2)の理論的検討を詰めるとともに,(2)(1)の延長として留学生の送り出し国の事情に関するインタビュ-調査を行った。また,(3)理工系離れ,製造業離れといった観点を中心にした日本の科学技術人材の需給関係の分析,(4)国際間の科学技術人材の移動のマクロ的分析を行った。(1)に関しては,様々な文献をサ-ベイして,科学技術のグロ-バル化が進む中,学問の生産性のみを要因とする単純な科学技術中心(center of learning)という概念が成り立たなくなりつつあること,従って,国際間の科学技術人材の移動に関して考慮されるべき要因が少なくないこと,等を明らかにした。(2)に関しては,台湾のブレイン・リバ-スの実情を聴取した。(3)に関しては,これまで一般的には理工系離れが喧伝されてきたが,『学校基本調査』等のデ-タからは必ずしもこのような現象は見当たらないこと,つまり,国公立大学受験機会複数化に伴う受験構造の変化によって,表面的には理工系離れ的な現象がみられたこと等を明らかにした。(3)に関しては,国際的な各種統計を用い,世界各国の留学生の移動の実態を押さえた。旅費は遠路所在の研究分担者,研究協力者の会合参加のため,謝金,消耗品は以上の研究に用いた資料の整理の為に用いた。
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