地球温暖化防止のための技術的諸手段のアセスメントおよび社会・経済的手段との整合性
Project/Area Number |
03228129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
河宮 信郎 中京大学, 教養部, 教授 (70023158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 祐幸 慶応大学, 教養部, 講師 (20051716)
井野 博満 東京大学, 工学部, 教授 (20029466)
山田 國廣 循環科学研究室, 室長
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
地球温暖化対策の技術的諸手段のアセスメントおよび社会・経済的手段との整合性 1〕1990年エントロピ-学会・社会経済部会の研究会においてCO_2半減社会の構想が出され、日本政府「地球温暖化防止行動計画」に対する批判的検討を行った。11月4日に環境庁の小林光・竹内恒夫・森田恒幸とエントロピ-学会の河宮信郎・山田國廣・池田進をパネラ-とした公開討論会が行われた。ここで山田は炭酸ガス半減社会の構想をモデル化し、経済分野別に生産=消費量と効率と炭酸ガス批出量との関係を明らかにした。炭酸ガス半減状態は1966年頃のエネルギ-供給に対応する。しかし、これまでのエネルギ-技術の進歩により利用者サイドにおける効用は当時より十%以上大きくなっている。 2〕明治以降の日本の一次エネルギ-供給の変遷とその構成を調べた。大戦前の平均増加率は年3.8%であり、1955年以降の高度成長期にはそれが11%になった。石油危機以降のエネルギ-需要の停滞期は約13年続いたがその後再度成長の傾向を示している。エネルギ-供給の停滞期にも日本経済は高い成長率を保ち、GCPのエネルギ-原単位は約半分になった。しかし、この「効率化」のなかには、電力の様な二次エネルギ-のシェア増大、アルミや熱帯材の輸入急増などエネルギ-集約的な製品を多量に輸入することなどが含まれており、技術的・経済的に真にエネルギ-節約がなされたかどうかは検討を要する。また近年のエネルギ-需要増大を押し上げているのが民生部門におけるエネルギ-多消費であることが問題である。 3〕気候変動に関する政府間パネルIPCCの第一作業部会は、温暖化を防ぐためには温室効果ガスを60%以上削減する必要があると結論した。ところが、第三部会は(1)防止対策のコストが大きい、(2)防止対策の効果が不明だ、(3)市場原理を守るべきである、などのコメントをつけて実質的に第一部会の結論を骨抜きにしている。実際には(1)防止対策のコストは温暖化が現実化したた場合の損失に比べれば安いし、(2)防止対策は酸性雨・オゾン層破壊物質の削減にも貢献が大きい、(3)市場原理のみでは化石燃料多消費の構造を推進するなど、温室効果ガス削減政策は大きな効用をもっている。この政策を社会・経済的な手段で進めることがもっとも合目的的である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)