Project/Area Number |
03231105
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
大瀧 仁志 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (80022549)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 陽一 北海道大学, 理学部, 教授 (30004500)
山口 敏男 福岡大学, 理学部, 助教授 (70158111)
舟橋 重信 名古屋大学, 理学部, 教授 (30022700)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥22,000,000 (Direct Cost: ¥22,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥22,000,000 (Direct Cost: ¥22,000,000)
|
Keywords | 反応活性種 / 反応中間体 / 迅速EXAFS / 多核錯体 / 溶液X線回折 / 過冷却液体 / ストップド・フロ- |
Research Abstract |
本研究では、計画班員4名が分担・協力して反応活性種並びに反応中間体の構造について研究を進めた。さらに公募班員とも積極的に協同研究を展開した。 大瀧・舟橋は、試料セルの窓材に窒化ホウ素を用いることによって、数百回のフロ-積算に耐えるセルの開発に成功し、これを付置した実験室スケ-ルの迅速EXAFS測定装置を開発した。そこで田端が研究を進めているメタロポルフィリンの金属イオンの置換反応時に存在すると推定されるヘテロ二核中間体の構造を本装置を用いて直接決定するため、平衡時に存在する各種のメタロポルフィリンのEXAFSスペクトルを測定した。舟橋は世界で初の高圧ストップト・フロ-NMR測定装置を開発した。またポルフィリン錯体の生成反応においては、ポルフィリン環の変形した活性種が存在することや、Ni(II)イオンのエチレンジアミン溶媒交換反応では、2分子のエチレンジアミンが単座で配位した6配位の中間体が存在することを推定した。 佐々木は金属クラスタ-錯体の生成過程中に存在する中間体の役割を解明するため、2個のルテニウムイオンを含む新しい三核金属錯体Ru_2M(M=Mg,Mn,Fe)を合成し、ルテニウム二核錯体が三核錯体に変化する際の反応中間体の構造に関する知見を得た。山口はイメ-ジング・プレ-トを用いた読み取り装置を設置することにより、極めて短時間で液体・溶液のX線回折デ-タを得ることができる迅速X線回折装置を完成した。また、新しく開発したin‐situ電気化学セルを用いて、蛍光EXAFS法により、光化学SPIIのモデルとしてのマンガン(III,IV)化合物の構造を明らかにした。 上記の研究は、公募班員とも協力して進めることができ、本年度の研究は、当初の計画通り遂行できた。
|