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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
i)テトラプロピルアンモニウムブロマイド(nーPr_4NBr)の水溶液について広い濃度,温度範囲で, ^2Dおよび ^<13>Cスピン格子,スピンースピン緩和時間,およびWNOEを測定した。αおよびβー_<13>CのT_1,T_2,NOEの10〜15^。の小角のはやい内部回転と,nーPr_4N^+イオンの等方的な回転運動を仮定することによりおおむね説明できた。一方この水溶液の示差熱分析の結果から,nーPr_4NBrのモル分率が0.08〜0.02の間で,少なくともガラス転移温度(〜200K)付近での液一液相分離が示された。このような溶液状態と, ^2D, ^<13>の緩和から得られた,水分子,nーPr_4N^+イオンの回転運動は,次のように関連づけられた。nーPr_4N^+イオンが互いに接しているようなnーPr_4N^+イオンの集合体中でのnーPr_4N^+イオンの回転運動の活性化エネルギ-は,nーPr_4N^+イオンが水分子にとりかこまれている状態(疎水性水和)に比べて小さい。これは疎水性水和における水分子間の水素結合の発達に関連づけられる。 ii)tーグチルアルコ-ルと水の混合系において,様々のモル分率でtーBuOHを含む水溶液の ^2D, ^<17>O, ^1H, ^<13>CのNMR,T_1,T_2を測定した。結果を総合的に解析することにより,tーBnOHのモル分率0.05付近から急激にtーBuOH分子の会合が起こることが明らかとなった。このtーBuOHの会合は,tーBu基間の疎水的相互作用による接触のみならず,水酸素どうしの水素結合が重要な働をはたしていることが示された。
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