典型金属化合物の異常原子価に基づく活性種の生成とフッ素化
Project/Area Number |
03233219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇根山 健治 岡山大学, 工学部, 教授 (00033150)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ペルフルオロアルキル化 / フッ素化 / カルコゲン元素 |
Research Abstract |
オレフィンの炭素一炭素二重結合にトリフルオロメチル及びペルフルオロアルキル基とカルコゲン基を1,2一付加させる方法として、カルコゲン元素の潜在的な多様な反応を活用してこれを実現した。 すなわち、カルコゲナ-トアニオンの強い還元力を利用して、ハロゲン化ペルフルオロアルキルへ一電子移動を誘起し、ペルフルオロアルキルラジカルRf・を生成せて、炭素一炭素二重結合への付加、SRN1機構を経る連鎖反応によるペルフルオロアルキル-カルコゲン化を実現した。 ペルフルオロセレン化反応は,水素化ホウ素ナトリウムとジフエニルジセレニドより調製したセレノラ-トを室温下でペルフルオロアルキル化合物に作用させるとスム-スに進行した。 末端オレフインでは収率、60〜80%であった。反応はRf基が末端に反応するマルコニコフ則に従い位置特異的に進行した。シクロヘキセン,ジヒドロピランなどでは収率は20〜30%と悪い結果であった。 また、生成物は過酸化水素により酸化させることで,末端にペルフルオロアルキル基を有するトランスオレフィンに好収率で変換できた。 一方、チオラ-トとの反応はエ-テル中還流下で長時間反応すると目的を達したが、収率は20〜40%と低い。そこで,触媒量のフエニルセレノラ-トを共存下、チオラ-トを反応させると1〜2時間,室温で反応は完了し、収率80〜90%となった。 このことは、まず、セレノラ-トにより反応が開始し、Rf・ラジカルの生成とオレフインへの付加を至て、新しいアルキルラジカルが生成し、過剰に存在するチオラ-トと反応し、新しいアニオンラジカルを経て、RfーXへ電子移動することで、生成物ができ連鎖反応が経続したものである。 次に,相当するベンゼンテルロラ-トの反応では-40〜-100℃で反応が開始し,CF_3Brによるトリフルオロメチル化が有利に進行した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)