Project/Area Number |
03234101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
長島 知正 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郡司 幸夫 神戸大学, 理学部, 助手 (40192570)
今野 紀雄 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (80205575)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | システムの自律性 / 自己言及性 / 自己創出系 / ブラウン代数 |
Research Abstract |
自律分散システムの原理を構築していく上で、ある程度の自己完結性を持つ"個"が相互作用することによって創り出される秩序を如何に記述するかという問題は最も基本的課題と考えられる。 ここで、ある程度の自己完結性のある程度をどのようにとらえるかは、自律分散システムの性質や機能にとって重大な影響をおよぼすと考えられ、その意味で、我々は自己完結性の程度は自律分散システムの原理を構築する上での基本的な切り口と見なすことができ、従って従来からの物理・化学系で展開されてきた自己組織化の理論はまったく不十分であり、"個"に関する何等かの認識機構を取り入れた新しい理論形式が自律分散システムにとって必要であることを昨年来指摘してきた。 問題は如何にそうした理論化を行うかにあるが、本研究において我々は、自己を自己として認識するという事態を論理的に記述する際に必然的に含まれる自己言及性に着目し、特にMATURANAらによって提案されている自己創出系について、ブラウン代数の一般化との対応ならびに内部及び外部観察者の導入による昨年のモデルに関する数学的整備をつうじて数理的体系化を進めた。 自己創出系は抽象化された生物システムを念頭においたモデルといえ、本研究の数理的定式化は応用への一つの足がかりになるものと考えられる。今後の大きな課題として、自己創出系を含む自己言及をもったシステムの工学的応用の可能性を明らかにしていく必要がある。
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