Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
|
Research Abstract |
自己組織系,自律分散システムあるいはその部分的属性としての自律性,分散構造,柔軟性,耐故障性とシステムの構造の関係を解明した. 1)自己組織システムのシステム記述:変化し得る結合可能性を盛り込んだ設計情報を部品に分散させ,期待される機能を備えた構造体ができるような,部品の出会い方の確率あるいは部品の結合の起こり易さを支配する記述(システム記述)を与えて,自己組織化させるモデルを考察した.このモデルをチュ-リングマシンやプロダクションル-ルに似たとらえ方ができることを明らかにした. 2)タ-ンパイク制御理論:最終目標に向ってシステムの状態が最適軌道を辿るとき,操作入力からエネルギ-を得て,自己の運動および位置のエネルギ-をどのように変化させながら,目標状態に近づけていくかを,タ-ンパイクの概念を導入し,非線形確率システムの近似最適制御アルゴリズムを確立した. 3)自律分散システムの構造と機能:従来のシステム制御工学におけるシステム概念と自律分散システムとみなされる例を対比し,自律分散システムは,自己完結的かつ均質な個が,相互の干渉を通して秩序を形成し,環境に適応しているととらえられ,「要素軸」,「作用軸」,「挙動軸」,「選別軸」の4軸座標系を考えることにより,従来のシステムと自律分散システムが明確に弁別できることを明らかにした. 4)システムのモデリング:個と個の相互干渉は必要性,物理的相互干渉の存在,情報の相互干渉発現の可能性,個間の相互干渉が調整できることの必要性などから,個と環境を考え,環境を媒介とする個間の相互作用を考慮に入れ,その相互作用を情報レベルで調整できるモデルが必要であることを示した.
|