Project/Area Number |
03234201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上田 哲男 北海道大学, 薬学部, 助教授 (20113524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健司 北海道大学, 薬学部, 助手 (80183953)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 自律分散 / 細胞行動 / 粘菌 / 自己組織 / 位相情報 / 化学振動 / 化学パタ-ン / 刺激応答 |
Research Abstract |
粘菌はアメ-バ型細胞で原形質の塊で特に定まった感覚や運動器官を持たない原始的な細胞であるが、外界からくる様々な刺激に対して適切に応答し行動する。この様な細胞全体として統合・協調の取れた知覚行動に見られる自律分散処理の分子機構を解明することが、本プロジェクトの目的である。本年度は化学的自己組織化と位相情報に関して以下の結果を得た。 (1)細胞行動発現に伴うリン脂質量の時間・空間ダイナミクスリン脂質の一つフォルチジン酸(PA)が光、紫外線や高濃度の塩などの忌避刺激によって過度的に上昇するが、糖やアミノ酸などの誘引物質では逆に減少することを見いだした。進行している細胞では、Paは進行端で低く後向へ向かって高く、フォスファチジルエタノ-ルアミンは逆に進行端で高く後部では低くなるという極性分布をとった。忌避刺激によりこの極性分布は失われた。このように、「細胞知覚行動は化学的自己組織化に基づく」というわれわれの主張がリン脂質代謝についても成立することが明かになった。 (2)二重周期性による行動制御 粘菌はどの部位でも収縮弛緩をするので、細胞は自励振動子の集団である。位相匂配を情報として細胞が判断していることをすでに示したが、餌に寄る場合には振動が抑制されこれが情報源にはならないと考えられる。そこで今年度は、振動をそれぞれの位相と振幅成分に分離し、各振動子間の関係を情報理論的に精密に解析した。粘菌の基本振動は,約15分周期の周波数変調を起こし、その位相は誘引物質に応答するさい顕著の後方から前方に伝わっていた。すなわち、餌に集まるような場合には、刺激されていない後部が周波変調により、前進に必要な位相匂配を作り出していることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)