微小藻の発光性励起分子種の生成リズム発現機構に関する反応
Project/Area Number |
03236206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 英士 北海道大学, 理学部, 助教授 (90217878)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ルシフェラ-ゼ / ルシフェリン / 生物発光 / ゴニオリン / 概日性リズム / ゴニオラックス / 周期短縮因子 |
Research Abstract |
Gonyaulax polyedraは、単細胞藻類、渦鞭毛藻の仲間で、夜間に発光することが知られている。この発光系は基質ルシフェリン、酵素ルシフェラ-ゼならびにルシフェリン結合タンパクによって構成され、概日性リズムを示すことから体内時計によって制御されているものと考えられている。励起分子を生成する発光系が、体内時計によってどのように制御されているのかを明らかにするため、われわれの見出した周期短縮因子を中心に検討している。 今年度は、昨年度の成果に基づいて、まず光学純度の高い内在性周期短縮因子ゴニオリンの合成方法について検討した。ゴニオリンの合成原料の酵素による選択的加水分解などを試みたが、メンチルエステル化による光学分割によりその目的を達成した。これにより、天然のゴニオリンの光学純度が100%であることが明らかとなり、さらに光学純度100%のトリチウムラベル体と ^<13>Cラベル体が合成できた。まず、ゴニオリンの藻内への取り込みを調べたところ、クレアチンに較べ取込み速度が速く、また取込まれる量も多い。ゴニオリンの取込みにおいては絶対構造は識別されない。また、ゴニオリン類縁体において活性と取込み阻害能の間に相関がみられた。さらに、類縁体による取込み阻害実験から、クレアチンとゴニオリンはそれぞれ異なる能動輸送系によって取込まれることが示唆された。 生合成実験の予備実験として、まずメチオニンをはじめとする各種アミノ酸類の毒性試験ならびに取込み実験を行ったところ、メチルメチオニンとプロリンなどの強い毒性が認められ、またメチオニンがゆっくりではあるが取込まれるが明らかになった。また、 ^<13>Cラベル体の分離精製ならびに分析法を確立した。今後これらの知見をもとに生合成ならびに代謝経路を検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)