ファルネシルニリン酸の尾部・尾部二量化酵素とその反応機構に関する研究
Project/Area Number |
03236209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西野 徳三 東北大学, 工学部, 教授 (90005827)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | デヒドロスクアレン合成酵素 / スクアレン合成酵素 / ジアポカロテン |
Research Abstract |
イソプレノイド生合成反応における標記酵素はこれまでスクアレン合成酵素のみが知られており、得られるスクアレンはステロ-ルや、ある種のトリテルペンに代謝されることが知られていた。研究者はスクアレン合成酵素の反応機構の研究過程において、補酵素NADPHが存在しないとデヒドロスクアレンが生じることを見いだした。このデヒドロスクアレンはある種の細菌では、C_<-30>アポカロテンの前駆体になる可能性が予想されたので、黄色の細菌を精査したところ、全く新しい二量化酵素「デヒドロスクアレン合成酵素」を発見した。 海洋性細菌 Flavobacterium okeanokoitesの細胞を破砕しグリセロ-ル存在下にイオン交換カラムクロマトグラフィ-により精製し、放射性ファルネシルニリン酸を基質として酵素反応を行ったところ新規酵素・デヒドロスクアレン合成酵素が分離・精製された。この酵素は反応系に補酵素NADPHを加えても生成物は変化せず、デヒドロスクアレンであった。ファルネシルニリン酸に対するミカエリス定数は0.04μMであった。数段階の精製によりこの酵素を45倍にまで精製することができた。 同細菌からスクアレン合成酵素も単離精製されたが、細菌からスクアレン合成酵素が抽出されたのははじめてである。ファルネシルニリン酸に対するミカエリス定数は0.4μMであり、動物や酵母のスクアレン合成酵素の値(0.2〜0.4μM)とほとんど差がなかった。また酵素活性や安定性に界面活性剤が効果を示すこと。精製の段階で活性が低下することなどの性質が判明し、膜酵素的な性質のあることもわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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