Project/Area Number |
03236225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
北野 博巳 富山大学, 工学部, 助教授 (40115829)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 抗原抗体反応 / 脂質膜 / エバネセント波法 / 特異的結合 |
Research Abstract |
細胞表面における自己・非自己の認識は生殖・免疫・組織器官形成などの生命現象の根幹をなすものである。本研究では固液界面における物質の結合・脱離を迅速鋭敏に追跡することが可能なエバネセント波法を用いて細胞膜モデルである脂質膜界面における抗原抗体反応の速度論的解析を試みることを目的とした。まず解析に用いるシステムの有効性を確認するために、光学キュベット表面へのタンパク質の非特異的結合過程を追跡し、ポリメチルメタクリレ-ト(RMMA)やポリスチレン(PS)製キュベットでは、拡散律速を仮定した場合の結合速度の理論値の4〜6割の速度で吸着が起こることを見出した。さらにキュベット上にマンノ-ス残基を含む脂質単分子膜を導入し、糖脂質含有膜へのレクチン(コンカナバリンA)の特異的結合速度を算出した。また牛血清アルブミン(BSA)を表面に担持させたキュベットへの抗BSA IgGの結合過程を追跡し、その初期結合速度を求めた。比較のために卵白アルブミン担持させたキュベットへの結合は全く観測されず、上記の結合が特異的に起こっていることが判明した。以上のように脂質膜溶液界面、高分子固体溶液界面における非持異的および特異的認識結合過程をエバネセント波法を用いることにより迅速に追跡し、その結合速度を算出することが可能であることが判明した。
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