メゾスコピック半導体微小回路における電子波の干渉効果の研究
Project/Area Number |
03237101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
落合 勇一 筑波大学, 物質工学系, 講師 (60111366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 幸治 国際フロンティア研究システム, 量子化素子チーム, 研究員 (30211048)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 電子波干渉 / 量子細線 / メゾスコピック領域 / 量子輸送現象 / 低温磁気抵抗 / スプリットゲ-ト細線 |
Research Abstract |
前年度は1〜0.2μmの範囲で線幅の異るGaAs/AlGaAsのホ-ルバ-型量子細線をエッチングで作り、その低温磁気抵抗の伝導幅依存性を調べた。その結果、サイクロトロン半径に対するサイズ効果が準弾道的量子細線では弾道的な場合よりも高い磁場でみられることについて報告をした。よってこの効果のより確実な理解で得るために、伝導幅を連続的に変化できるゲ-ト電極付量子細線を作りこれによるサイズ効果の実験を行った。すなわち、ヘテロ接合による2次元電子層の上にスプリットゲ-トを設け、ゲ-ト電圧を制御して伝導幅を広範囲にかえることを試みた。もし、平均自由行程等のパラメ-タ-をほぼ一定にして伝導幅のみを変化させることが出来るならば、これまでのサイズ効果等をより精密に再現することが可能となる。その結果、スプリットゲ-ト細線の場合のサイズ効果は、エッチング細線と同じに伝導幅とサイクロトロン半径との比が約6になった磁場値で一粒子緩和時間が変ることが確認できた。しかし、以前の結果と比較すると緩和時間の変化は少ない。この理由は、両細線の境界散乱の違いによるのではないかと考えている。 以上サイズ効果についてはエッチング細線、スプリットゲ-ト細線ともにある程度の結論が得られたが、細線の長さを変えたり平均自由行程の依存性についても今後詳しく調べて行く予定である。そしてスプリットゲ-ト細線については、その伝導幅をゲ-ト電圧により容易に連続的に変えられるので、サイズ効果以外の物理現象についても調べて行く予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)