電子線直接描画選択成長法による量子細線形成法の研究
Project/Area Number |
03237204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
筒井 一生 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助教授 (60188589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 静二郎 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (60016318)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 選択成長 / 電子ビ-ム / 量子細線 / GaAs / 弗化物 / 表面改質 |
Research Abstract |
本研究は、電子ビ-ムを用いた表面改質効果によるCaF_2上への半導体の選択成長を新しいメゾスコピック構造の製作法として提案し、その可能性を明らかにすること目的として行っている。本年度は、電子ビ-ム露光とGaAs成長とを分離して選択成長ができるプロセス(以下、分離プロセスと称する)の開発と、これにより集束電子ビ-ムを用いて細線構造を実現することを具体的目標とした。 分離プロセスに対しては、CaF_2の表面清浄度の維持が重要である。この対策として、CaF_2表面に金属Asの膜を堆積してプロセス中の汚染から保護する方法を検討した。まず、MBE成長室中で室温以下に冷却した試料上に金属As膜を均一に堆積する条件を明らかにした。この方法でCaF_2上に約300nmのAs膜を堆積して、その保護効果を調べたところ、大気中への取り出しに対しても大きな効果があることがわかった。また、この保護層をGaAs成長前に完全に除去するために700℃の熱処理が必要であるが、これによっても電子ビ-ム露光領域の改質表面には影響が無いことを確めた。続いて、金属As保護膜を透過してCaF_2を電子ビ-ム露光するエネルギ-およびド-ズ量の最適化を行い、これをもとに集束電子ビ-ムによるパタ-ン露光を行い、GaAs細線の選択成長を試みた。その結果、線幅約10μmの線状パタ-ンの選択成長に成功した。ビ-ム径(<1μm)に比べてまだパタ-ン幅が広いことについては、金属As保護膜におけるビ-ムの散乱や二次電子の影響等が考えられるが、現在検討中である。線幅を小さくするためには、現在並行して検討を進めている、(1)真空搬送法、(2)水素ラジカルによる表面処理の方法、を併用することによって、保護膜を薄くするないしは全く用いなくすることが有効と考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)