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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
TiAl系金属間化合物は高温強度・耐熱性等に優れ,次世代構造材料として注目されており,特に組織制御性の利点から自己反応焼結を利用した粉末治金プロセスが重要視されている。爆発粉体成形プロセスは,数μsec間に約10〜20GPa程度に上昇する衝撃圧力を用いて,対象の原料粉末を衝撃固化し,圧力上昇に数100nsec遅れて上昇する高温度とを併用して反応焼結を行させて,NearーNet成形と物質創製・材料組織制御を達成するものであり,一連のSHSプロセスの中にあって高速反応型プロセスである。本研究では,軸対称衝撃波を利用するプロセス設計・回収セル設計を行うとともに,一連の回収実験(爆轟速度・初期粉体密度をパクメ-タとして)により,以下の知見を得た。 (1)回収試料にマッハ軸が形成される実験において,出発粉体(Ti/Al比を原子比1.0)に対して,マッハ軸内部にTiAl単相が創製される。 (2)衝撃波構造,すなわち中心から周辺に向って衝撃圧力が急速に減衰することに対応して,中心部ではγ単相が出現し,マッハ軸前後でγーα混合相,Ti粒表面近傍でのTi_3Al相生成,さらに周辺部では未反応層が存在する。 (3)爆轟速度・初期粉体密度をパラメトリックに変化させたことにより,TiAl系金属間化合物が回収可能な(反応可能な)領域・最適条件として,低爆速(4000〜5000m/sec)ー低密度(50〜60%:相対密度),高爆速(5000〜6000m/sec)ー高密度(60〜70%:相対密度)の2領域が有望である。 爆発粉体成形プロセスの利点は,(1)短時間プロセス,(2)上記の最適条件下で比較的大型試料も作成できる,(3)急冷/超急冷処理を併用することによって組織制御性が向上することがあり,今後より一層の材料プロセス研究が必要とされる。
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